防災拠点として機能強化 業務は来月4日から
八潮市役所の新庁舎が同市中央に完成し、供用に先立ち11月26日、大山忍市長、砂川裕紀副知事、災害時応援協定を結ぶ群馬県みどり市の塚越昭一副市長、近隣の山川百合子草加市長など関係者ら約200人が出席して落成式が行われた。
オープニングセレモニーは2階の市民活動スペースで行われ、「大瀬の獅子舞」が奉納された。続いて大山市長や来賓がテープカット。その後、1階待合ロビーで式典が行われ、大山市長は「災害に強く、安心・安全な施設に生まれ変わった八潮市の拠点。さまざまな世代の交流も可能で、より質の高い行政サービスを提供していく」と述べた。
午後には一般市民向けの内覧会が行われ、来場者はスマートフォンなどで撮影していた。露店なども出店した。
新庁舎は鉄骨造一部鉄筋コンクリート造(基礎免震構造)地上4階建てで、延べ床面積約1万5000平方㍍。総工費は約88億7000万円。施設内に保健センターがあり、防災拠点としての機能や県内庁舎初の「ZEB Ready」(ネット・ゼロ・エネルギー・ビルディング=快適な室内環境を保ちながら高効率設備などにより消費するエネルギーの収支ゼロを目指す建物)の認証を取得している。
市民向けの窓口は1階が中心で、2階には子育てや産業、サークル広場、3階はまちづくりや防災、環境、4階は議会や教育、総務のフロアとなっている。新庁舎での業務開始は来年1月4日から。
旧庁舎は1977年建設で老朽化が著しく、2011年の東日本大震災で外壁タイルの一部崩落や亀裂などの被害が出た。翌年の耐震診断でも危険性が指摘されたため、16年に庁舎耐震化方針を決定。「耐震性の確保」「市民利便性の向上」「経済性」の観点から検証・意見募集を行い、21年10月に旧庁舎の隣接地で着工した。今後、旧庁舎は解体され、駐車場やバスロータリーとして整備される。