三郷市立丹後小学校(山口清孝校長)でこのほど、文化庁の「学校巡回公演事業」が全校児童335人を対象に行われた。
今年で結成63年目を迎えた「東京佼成ウインドオーケストラ」が「音楽の全てを体感❢共感❢大作戦❢」と題し、「ピアノとフォルテのソナタ」(ガブリエリ)、「シャウティン・ライザ・トロンボーン」(フィルモア)、「歌劇『ローエングリン』より『エルザの大聖堂への行列』」(ワーグナー)など6曲を披露。また、フルートやトランペット、ファゴット、ティンパニなどの楽器の紹介や、児童も参加しての合唱共演「翼をください」(村井邦彦)やリズム共演「テキーラ」(リオ)なども行われ、最後にはオーケストラによる校歌演奏で盛り上がっていた。
オーケストラの指揮を務めた堀俊輔さんは「普段使っている体育館で演奏を聴いてもらえただけで価値がある。耳に音楽を聴く回路が出来るので、1年に1回でも音楽に触れてもらえれば」と話した。堀さんに花束を手渡した出頭茜さん(12)は「音の迫力がすごく、今まで以上に音楽に興味を持てた」といい、「今は金管クラブに所属しているが、中学進学後は吹奏楽部に入りたい」と笑顔を見せた。
「学校巡回公演事業」は文化庁が行っている「文化芸術による子供育成推進事業」の一つ。質の高い文化芸術の鑑賞や体験の機会を確保し、普段、授業などで使う体育館がすばらしい舞台に変わることを実感してもらうと同時に、子どもたちに想像力やコミュニケーション能力などを養うことを目的としている。