草加八潮消防局はこのほど、「いつでもだれでも救命処置ができる」を目指し、草加、八潮市内の全小中学校(小学校31、中学校16)の校門付近に、「AED(自動体外式除細動器)」を設置した。
「AED普及推進計画」を進める同消防局は、これまで小中学校には、保健室など屋内に設置してきたが、市民から「だれもが使えるように学校の校門近くなど屋外にAEDを設置してほしい」との要望が出ていた。
このため、同消防局は各学校側と協議し、「だれでもが取りに行ける、わかりやすい場所」として校門付近をはじめ、「道路から見える場所」に壁掛け式か、スタンド式のいずれかを配置することにしたもの。
AED の扉を開けると警報が鳴り、周囲に緊急事態発生を知らせる。5年リースでリース会社がバッテリー残量などの定期点検やメンテナンスを行う。設置場所は草加八潮消防組合ホームページのほか、学校だよりに掲載し、町会の回覧板などでもPRしている。
同消防局は、中学生以上を対象に毎月1回、「救命講習会」を開催しており、工場、事業所などでも出張講習している。同消防局警防課は「AEDは音声ガイドに従い、簡単に操作できる。心肺蘇生を1分1秒でも早く行うことで救命率は向上するので、緊急時にはためらわずに使ってほしい」と呼びかけている。
管内では交通事故や運動中の事故で、近くにAEDがあったおかげで救命できた例がある。両市内には現在、公共施設、駅、コンビニなど約200か所に約260台のAEDが配置されており、民間事業所からの問い合わせも増えているという。
<問い合わせ>草加八潮消防局警防課924・0967。