「できること たくさんある」
越谷市立富士中学校(佐藤勝俊校長)の2年生264人がこのほど、「こしがやSDG'sパートナー」登録事業所を訪問した。従来実施してきた3日間にわたる職業体験「3DAYS」に代わるもので、地域社会とともにSDG's(持続可能な開発目標)の実現に向けた意識を高めようとする初の試み。
生徒たちは6月から「総合的学習の時間でSDG'sについて学び、当日はグループに分かれ、54の事業所を訪問した。
越谷市越ヶ谷の東彩ガス(株)には13人が訪問。総務部総務課長の長者森定之さん(49)から「太陽光パネル発電」や各家庭に発電設備と蓄電器を設置する「ハイブリッド給湯器」など二酸化炭素を減らす取り組みの説明を受けた。長者森さんは「ガスを売るのがガス屋だが、電気を併用することで次の世代に向けて人間が住み続けられるものを販売している」と話した。
高沢紗那さん(14)は「未来へ向けてガスや電気を節約するなど、自分たちにできることはたくさんあると思った」、青木さくらさん(14)は「生きていくために電気を導入するなど将来を見据えている。個人と企業がそれぞれできることを考えていくことが大切だと思った」と話し、学びを得たようだった。
越谷市ではSDG'sの達成や普及啓発、地域課題の解決などに取り組む企業・団体と連携・協力を推進する「こしがやSDG'sパートナー」を推進し、現在93の企業・団体が登録している。長者森さんは「パートナー登録によって、より地域密着になった」と言う。
佐藤校長は「地元企業の取り組みを知り、SDG'sの学びから、その後の生き方につなげていってほしい」と話していた。