地域貢献活動のPRにも
保護猫を飼育は出来ないが何か役に立ちたい――そういう人でも気軽に保護猫活動に協力してもらおうという「保護ねこチャリティTシャツプロジェクト」が、このほど三郷市でスタートした。同市内の広報PR支援会社やデザイナー、市民参加型プロジェクトのメンバーらが協力して、保護猫をあしらったTシャツを制作。売り上げ利益を動物愛護団体に寄付するというもの。活動費の捻出とともに地域貢献活動を広報する新しい方法にもなると、関係者は期待している。
利益は愛護団体に寄付 「飼育不可でも支援できる」
プロジェクトの中心となったのは、同市谷中の「合同会社みさとプロモーション」の代表社員、宮崎直美さん。
発端は、昨年11月に発足した市民参加型まちづくりプロジェクト「GATE3310(サンサンイチゼロ)PROJECT」だった。名称は「みさとの門」を表し、「三郷に新しいわくわくを生み出そう」と、宮崎さんら多くの人が参加してスタートしたものの、出てきたアイデアが具体的な活動に結びつくまでに至っていなかった。
そうした中、宮崎さんが「オリジナルTシャツを作ろう」と提案。同市岩野木でデザイン事務所併設の雑貨店「La casetta di citta(ラ・カゼッタ・ディ・チッタ)」を運営するデザイナーの浅川麻美さんや市内の動物愛護団体「みさと動物愛護クラブ」の佐々木修代表が賛同したことから、保護猫のためのプロジェクトにつながった。
Tシャツの売り上げで動物愛護団体の活動を支援する一方、あまり知られていない個人や団体、企業による地域貢献活動を周知し、認知してもらうことも目的としている。
制作したTシャツは白、黒、ピンク、グリーンの4色。去勢手術を受け、耳の先端をV字型にカットされた「さくら猫」や幸運の印とされる「かぎしっぽ」の猫など6匹が「3310」をかたどっているデザイン。
価格は〝肉球〟にかけて1枚税込み2990円。「La casetta di citta」やオンラインショップ(https://citta77lcc.base.shop/)で販売している。
販売開始から約1週間で61枚が売れた。その売上金18万2390円から材料など製造原価を差し引いた利益8万5000円を同愛護クラブに寄付した。
佐々木代表は「寄付金は医療費、避妊手術代、食費などに使わせてもらう。これで助かる命もあるので、大変ありがたい」と感謝している。
宮崎さんは「Tシャツを1枚購入するだけで支援活動につながる」と話し、自分では保護猫を引き取れなくても気軽に支援できる方法と強調。さらに、「地域貢献活動をしている団体や会社などを知ってもらい、ファンになって支えてもらえるとうれしい」と話している。