草加市

手拭いで恩返し 「草加に多様なお土産を」

 「お世話になった草加に恩返ししたい」と、草加市出身のイラストレーターRIKKENさん(35)が草加をテーマにデザインした手拭い「OTENUGUI」を作成した。
 「いつか海の近くに住んでみたい」と昨年4月、仕事の拠点を草加から愛媛県今治市に移した。新田にあったアトリエが区画整理で取り壊しになったことと自身の結婚がきっかけだった。「草加にもっと多様なお土産があったらいいな」。愛媛に移住後、熱い思いが募り、「OTENUGUI」を考案するに至った。

手拭いを掲げる丸草一福の高橋さん

 RIKKENさんは、八幡小学校から川柳中学校へ進学した草加っ子。東京造形大学絵画専攻卒業後、草加密着のデザイン事務所を設立し、行政や飲食店などの依頼を受けながら「つくりにおいでよ」というワークショップのイベント企画にも参加。新田ではこのイベントを5年間に8回開催した。さらに「地域密着だったので、自分がデザインしたものを見たり、反応や声を聞くことができてやりがいを感じていた」と振り返る。
 「OTENUGUI」のデザインは、「シリアイベンチ」という旧日光街道を中心にクリエイターの作品を展示したベンチを置くプロジェクトに参加した時に描いたものが原案。「草加を訪れた方にお土産として購入していただき、より草加を好きになってほしい」というのが願いだ。

 販売価格は1500円。3分の1は製造原価、3分の1は販売店、3分の1は草加市に寄付する。市内の店でのみ販売することを決め、協力を呼びかけた。草加煎餅丸草一福の市内4店舗、シェアアトリエつなぐば、コーヒーショップ ツネ、自家焙煎珈琲屋レプラホーンの計7店で販売している。

 丸草一福代表取締役の高橋元一さん(35)は、RIKKENさんと幼なじみ。「フェイスブックでやっているのを見てすぐに連絡を取った。一緒に地元草加を盛り上げたい」と話す。RIKKENさんの企画にひと肌脱ごうという協力店を募集中という。連絡はメールでrikkenfactory@gmail.com まで。