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八潮市/身近な自然で環境学ぶ 中川に住む魚 捕獲し調査

「水辺の楽校」 外来種から川を守る活動

魚とり「夏まつり」で「中川のお魚調査」に参加した親子連れら
魚とり「夏まつり」で「中川のお魚調査」に参加した親子連れら


 八潮市二丁目の「中川やしお水辺の楽校(がっこう)」で2日、魚とり「夏まつり」が行われ、親子連れなど約450人が「中川のお魚調査」に参加した。
 「水辺の楽校」は2015年、身近な水辺で子どもたちに環境学習や自然体験活動をしてもらおうと、国土交通省、文部科学省、環境省の連携で完成。これを機に、同市子ども会育成者連絡協議会(須賀幹夫会長)が「お魚調査」を開催してきた。
 中川につながる水路の水門を開き、水をほとんど抜いて魚を捕獲・調査する。特定外来種のブルーギル、ウシガエルなどは駆除し、在来種のボラ、テナガエビなどは川に戻す。今年は定員200人に2倍以上が集まった。
 「条件つき特定外来生物」に指定されたアメリカザリガニやミシシッピアカミミガメはできるだけ捕獲せず、捕獲するなら最後まで面倒を見ることなどと注意を受けたあと、参加者は一斉に水の抜けた川に入り、網で魚をすくい取っていった。
 最初は苦戦していたものの、慣れると面白いように捕れ、「エビ捕まえた!」「1回で2匹捕れた!」などとあちこちで歓声を上げていた。
 地元の公務員の父、田中貴大さん(38)と初参加した小学2年の煌大(こうた)君(7)は、「お魚を捕るのは面白いけど、(泥で歩きにくくて)もうムリ」と言いながらも次々すくい上げ〝大漁〟。陸で見守っていたお母さん(36)は「自然に触れる機会はなかなかないので、いい経験になったと思う」と話していた。
 子どもたちは、生き物に詳しい同市在住の会社員、笹田一博さん(35)から捕った魚の名前を教えてもらい、在来種は川に戻す水槽に、外来種は駆除用の水槽に入れた。外来種は笹田さんが家で料理し食べて〝駆除〟するという。
 須賀会長は「少子化で子ども会の会員が減少する中、会のことを知ってもらおうと企画した。コロナ禍で2年休んだが、盛況でよかった」と話していた。