来月25日まで毎週日曜日
松伏町ゆめみ野の古武道「長谷川流和術(やわらじゅつ)」第17代宗家の桑原巡さん(71)は、5月7日から6月25日までの毎週日曜、県立松伏高校柔道場(同町ゆめみ野東)で、自分の身を守る護身術と古き良き日本の伝統文化である和術と居合の「体験会」を開催している。「大勢の人に体験してほしい」と呼びかけている。
県内では今年に入り、強盗、傷害、詐欺などの刑法犯認知件数が昨年比4・5%増加。桑原さんは、犯罪増加はコロナ禍での人間関係や経済的な変化が影響していると考え、犯罪被害に遭わないために企画した。
長谷川流和術は約400年前、和術や居合の達人だった長谷川主税佐尉英信によって創始された。発祥の地は松代藩(長野市)で、指南家の子孫である桑原さんが第17代宗家を継承し、松伏町で伝承している。公益財団法人日本武道館・日本古武道協会の正会員として日本武道館(東京都)や鹿島神宮(茨城県)、厳島神社(広島県)などで古武道を披露している。
現在、学校教育で行われている剣道・柔道・弓道などの武道を現代武道という。これに対し、幕末以前に創始された剣術・柔術・和術・槍術(そうじゅつ)・弓術・居合術などの武芸は古武道に分類されている。
桑原さんの弟子、吉川市在住の小野晴佳さんは、昨年秋に開催された「第13回鹿島神宮古武道演武大会」や今年2月の「第46回日本武道館古武道演武大会」に出場。男性門人を次々と投げ飛ばし、大きな拍手が沸き上がった。古武道界で注目の女性門人だ。
小野さんは「稽古で護身術も学んでいるので、不測の事態に対処する方法を常に考えるようになった。また、武道の殿堂、日本武道館で演武できたことは夢のようだった」と話す。
「体験会」は日曜午前9時から11時まで。対象者は初心者で、18歳以上の男女。参加無料だが、予約が必要。
<問い合わせ>桑原さん☎090・3224・7975。