三郷市内の将棋愛好者15人で組織する将棋同好会「棋楽会」(瀬川剛二郎代表)が今月、発足1年を迎える。
同会は「希望の郷交流センター」(同市彦成)で月3回、日曜日に活動している。3か月ごとにトーナメント式の大会を開催し、成績によって「段位」を認定。大会終了以降は同じレベルの会員同士で対局し、腕を磨いている。

きっかけは、同センター1階のフリースペースに将棋が好きな人が集まり、対局していたこと。広いスペースを占拠してしまうためクレームが入り、事務局からも注意を受けた。それなら将棋好きの人たちを組織化し、会議室などを借りて対局を行えば問題がないとセンター側と話し合い、会の立ち上げを決めた。「昨年、市内に3か所あった将棋教室などが相次いで終了し、現在、将棋を楽しめるのはこの会だけ」と瀬川代表(81)。
3月9日には若者にも将棋の楽しさを知ってもらいたいと、センター近くにある県立三郷工業技術高校の囲碁将棋クラブの生徒らと交流試合を行った。ハンデ無しの対局で、結果は同会の10勝2敗。「大人気なかった」と話す瀬川代表に、クラブ顧問の白石修市教諭は「卒業後は大人の世界に入っていく。大人の世界がいかに厳しいかを身を持って体験できた良い一日だった」と返した。


瀬川代表と一緒に交流試合で高校生と対局した袖山佳昭さん(87)は「昔より腕前が落ちた」と言い、小川敏雄さん(80)は「昨年暮れに入会し、将棋も始めたばかり。負けて悔しかったが、若い人からエネルギーをもらえて楽しかった」と喜んでいた。
瀬川代表は「三郷市の将棋界を盛り上げていきたい」と強調。「そのためにも、今後も積極的に交流試合などを行っていきたい」と話している。

<問い合わせ>
棋楽会代表の瀬川さん☎090・2625・0836、顧問の杉原さん☎090・3313・8813