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松伏/飲食×雑貨で不思議空間

ベクトンさんが手作り

不思議な雰囲気の店を作ったベクトンさん(右)とジョンさん
不思議な雰囲気の店を作ったベクトンさん(右)とジョンさん

 松伏町に住むベクトンさん(36)がこのほど、ロシア風クレープやメキシコ料理のケサディーヤなどが楽しめる店「うさぎと魔法の種」をオープンした。自宅を改装し、看板やロゴなどすべて手作りで、本人が「魔法屋さん」と呼ぶほど不思議な空間を作り上げた。
 ベクトンさんは、父親がメキシコ×米ハワイ、母親がロシア×日本のハーフで、生まれたのはメキシコ。さまざまな国に住んでいたことからヒントを得て、ロシアの料理ブリヌイ風クレープやメキシコの食べ物ケサディーヤを提供することにした。クレープは、水を使わず卵と牛乳をたっぷり使用し、一晩寝かせて焼くため、生地はもちもちでフワフワだ。ケサディーヤは、たっぷりチーズにパリッとした食感を楽しめる。
 本格的なコーヒーも提供しており、来店客が絶えない。ベクトンさんはバリスタの資格はもちろん、カナダ・トロントの高級レストランで料理長として腕を振るい、オーストラリアでは米俳優レオナルド・ディカプリオのために料理をしたという豊富な経験を持つ。
 家族は夫のジョンさん(32)と2匹のうさぎだ。店内では、チベットから仕入れた天然石ブレスレット、アメリカのペンダント、指輪などを販売。食べ物は持ち帰り中心だが、店外に2人掛けテーブルとペットをつなぐ金具も用意されていて、ちょっと買い物をしたりコーヒーを味わったりするのに便利だ。
 店を持ったのは、飲食を提供しながら、自分の研究をしたかったからだ。ところが、想像以上に店が繁盛して「研究ができなくなった」とうれしい悲鳴を上げる。やりたい研究とは「葉緑体」に関するもの。自宅に小川を作り、魚を飼育し、ベルサイフォンシステムでくみ上げた川の水で野菜を栽培。「どうやったら食糧問題を解決できるかの研究」もしている。扉の向こうにはさまざまな実験室があるようだ。
 今後はワークショップを考案中だ。7か国語を話せるため「語学」、「自宅でできる水耕栽培」、「自分好みの口紅や香水作り」などを予定している。近所に住む佐久間はづきさん(26)は常連で、この日はクレープを購入した。「ケサディーヤもクレープもみんなおいしい」と言い、ワークショップについて「口紅や香水が自分好みでできるのは魅力的。参加したい」と話していた。
<問い合わせ>
うさぎと魔法の種(松伏町ゆめみ野5の1の25。
営業時間午前11時30分~午後6時、水・木曜定休
☎090・7355・6946