仲間と心地よさ共感 八潮の会社など製作
八潮市を中心に近郊の町工場などで作る異業種合同会社「Deki Tech (デキテク)」(中村忠裕代表)と東京都文京区のアウトドアブランド「RUGGED GARAGE (ラギットガレージ)」(水嶋雅貴代表)がタッグを組み、昨年10月に販売を開始した焚き火台「炎満」が今月6日、日刊工業新聞主催の「第35回読者が選ぶネーミング大賞」生活部門で3位に入賞した。

「炎満」は職人の技術とキャンパーのアイデアが融合した、地面から約5㌢の高さで使える黒皮鉄製の焚き火台。低い位置で火を焚くことで足元から体が温まる仕組みで、「炎の温かさで全身が包み込まれ、体のしんから満たされるような心地よさを体感してもらいたい」「焚き火を囲む仲間と円満に」という願いから名前が付けられた。また、「燃えるような情熱」と「満ち足りた充実感」という意味も込められているという。

この日、東京・大手町の経団連会館で行われた表彰式で盾を受け取った中村代表は「歴史と権威ある賞を頂き、今後はこの賞に恥じない製品作りに精進していく」と強調。また、「八潮市民には1月末から連日、(陥没事故の)暗いニュースが伝えられている。少しでも明るいニュースを伝えられることがうれしい」と述べた。一方、水嶋代表は「投票や支援していただいた皆さま、企画、製造に携わってくれた皆さまに感謝申し上げる」と述べ、「今後も大切な人と火を囲み、語り合い、心を通わせる特別なひと時をより多くの方に届けていきたい」と意欲を見せた。
同賞は、読者投票によってアイデア、インパクト、スタイリッシュ、ユーモアなどの視点から特に優れたネーミングに授与される。今回の受賞件数は17件。大賞はキリンビールの「晴れ風」が受賞し、生活部門1位には「カワキタ」の抱っこバッグ「N/ORN (ノルン)」が選ばれた。