越谷署

越谷市消防局(中井淳消防長)は2月4日、同市消防本庁舎で、救急協力者の川名寿以(すい)さん(21)、野澤咲人さん(21)、齊藤淳治さん(48)の3人に感謝状を贈呈した。また、メディカル体制の協議・調整をし、効果的な運営を図る県東部地域メディカルコントロール協議会から表彰状が贈られた。
12月7日午前、越谷市神明町のガソリンスタンドENEOSの洗車機の前に男性(78)が倒れていると連絡があった。同社に勤務していた野澤さんが駆け付けたところ、男性の意識がなかったため、すぐに胸骨圧迫を開始するとともに、近くにいた人に110番を指示した。さらに、AED(体外式除細動器)を持ってきてもらい、齊藤さん、川名さんと連携して救命処置を行った。
野澤さんは消防士を目指す学生で、上級救命講習会の参加経験があった。また、齊藤さんは医療従事者で、適切な処置を行えた。さらに、隣接するダイハツ自動車にAEDが設置されていることを知っていたことが功を奏した。男性は、1か月後に一般病棟に移ってリハビリをするまで回復しているという。野澤さんは「倒れている人の状態を見て、すぐに胸骨圧迫をしなければいけないと思った。救命の講習会を受けていたので、流れはよくわかっていた」と振り返った。中井消防長は「数分遅れるだけで人の命の状況が変わる。3人はすばらしい連携だった」と感謝していた。越谷市では、設置してあるAED178か所228個を12月からすべて、取り扱いが簡単なオートショック型に変えた。今後も、24時間対応するためにコンビニなどの協力を得て増設していく計画だ。