腹式呼吸で健康に

手作り吹き矢を作ってみんなで競技をしようと、越谷市シルバー人材センターで1月17日、「手作り吹き矢とダーツの教室」が行われた。参加費はわずか200円。はさみとセロハンテープ持参で吹き矢を作り、的に飛ばすイベントだ。
ここには同センターなどで働く70~80歳代の男女10人が参加し、吹き矢を楽しんだ。プロジェクト委員「エンジョイ」の島田治さんが吹き矢の作り方を指導し、同委員2人が補助について、吹き矢を作成した。
まずは吹き矢を飛ばす筒作りだ。太めの筒をうまくつなぎ合わせていた。矢は、紙をクルクル丸めて中にくぎとマグネットを仕込み、完成だ。参加者は、出来上がるとうれしそうに的に向かって吹き矢を吹いた。強すぎて的にくっつかない人、弱すぎて届かない人、「あ、失敗」などと声を出し、会場は笑いに包まれた。
奥山茂子さん(79)は「腹筋に効き、お腹がへこむと聞いたから来た」。同センターで、障子や網戸張りを12年続けている稲垣弘明さん(78)は「やったことはあるけど、作るのは初めて」と楽しんでいた。花の水やりなどの仕事をしている藤本満知子さん(72)は「毎日ほどほど忙しい。感謝です。今回はチャレンジしようと思って来た」。家事サービスをしている石井いつ子さん(77)は「みんなと会ってできることがうれしい」と話していた。
吹き矢は、古くから狩猟の道具や武器として使われてきた。近年は、シニア世代を中心にスポーツとして広がりを見せている。健康にもいいとされ、腹式呼吸で胸筋や腹筋に効果的なほか、精神集中や血行促進、細胞の活性化に役立つという。また、肺からの空気が鼻から抜けずに口で矢を吹くため、口や鼻、喉を塞ぐ弁を動かすトレーニングにもなり、誤ご嚥えんの予防にもつながると考えられているという。
「エンジョイ」では、吹き矢を遊びで吹いていたら「これいいね」という話になり、今回仲間を集めて行った。