吉川市

吉川/三つの〝夏祭り〟知って

市役所で文化財展

来場した子どもに半纏をきてもらい、文化財に触れてもらう山崎さん
来場した子どもに半纏をきてもらい、文化財に触れてもらう山崎さん

 吉川市は1月24~29日、無形民俗文化財として伝わる祭りを紹介し、その意義や参加者の思いを知ってもらおうと、同市役所1階コミュニティルームで「暴れ神み輿こし 吉川の夏~平沼八坂祭り、三輪野江天王様、深井新田天王様~」と題して、「吉川市の文化財展」を行った。
 展示されたのは、「深井新田神輿」、「平沼矢坂神社獅子頭」、「平沼八坂神社賽さい銭せん箱ばこ」など。同市では2020年から市の文化財展を開催しており、今回は「天てん王のう様」と呼ばれる三つの夏祭りを取り上げた。
 来場した子どもには祭りで使用している「半纏(はんてん)」を着てもらった。説明を聞き、現物を見、可能な場合は触ってみることで、「直感として文化財を感じてもらいたい」と同市生涯学習課の山崎功二さんは話した。実際、半纏を着て太鼓をたたいた子どもたちは「いい音がした。お神輿を担いでみたい」とうれしそうだった。神輿の重さが500㌔と聞くと「本当に担げるの? 何人で担ぐの?」などと驚いていた。
 開催に際し、同課は祭りの参加団体や関係者から話を聞き、祭りの担い手確保の苦労話など現場の声を聴取。それを踏まえて、「祭りが無形民俗文化財として貴重な行事であることや、各団体を紹介することで、祭りへの興味が高まれば」と期待を寄せた。
 また、「祭りに興味を持った方は各町会の担ぎ手や活動に参加していただき、祭りの中で醸し出される生きる力と連帯感を感じ取ってほしい」と山崎さんは話していた。