草加市の国指定名勝「おくのほそ道の風景地 草加松原」で7日、冬の風物詩「松のこも巻き」が行われた。害虫が越冬のために樹皮のすき間に潜り込むのを防ぐため、松の木にわらで編んだ「こも」を巻き、害虫を誘い込み、「こも」は啓蟄の日(来年は3月6日)に外して焼却処分する。江戸時代から伝わる害虫駆除法の一つだ。
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「こも巻き」は毎年、立冬の日に合わせて行われ、作業風景をスマートフォンなどで撮影する市民も多い。この日、市の委託を受けた造園業者の職人が風景地遊歩道の北から南下する形で、松の木の地上1~1・5㍍ほどの位置に「こも」を巻き、上下2か所を縛って固定する恒例の手法で行った。
造園業者の岩永正次さん(72)によると、「例年駆除しているので、本来は害虫が取れない方がいい。昨年は虫の量が少なかったが、今年も同様だとみている」と話していた。
松並木は、1792年(寛政4年)に植えられたといわれ、草加のシンボルとして親しまれている。1・5㌔にわたって634本の松が植えられ、「日本の道100選」や国指定名勝にも選ばれている。