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教室授業に「在宅参加」・越谷北高「ライブ・ストリーミング」

2020.6. 22(越谷市)
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 在宅生も登校生も同じ授業を――と越谷市大泊の県立越谷北高校(松村和則校長、生徒1077人)は13日から、全教科の授業を在宅でもリアルタイムで聴講できるオンライン授業「ライブ・ストリーミング」を始めた。分散登校のため、自宅待機となった生徒も、スマホやパソコンで、インターネットを利用して教室授業を聴講できる。県立高校初の試みで、生徒の授業の遅れが減り、教師の2度手間も省ける。在宅生徒には「教室にいるような臨場感がいい」と好評だ。県立高校はきょう22日から通常授業。同校は今後もオンラインを活用するという。

 新型コロナウイルス感染拡大防止のため、同校は1日から、全ての学年でクラスの半数が登校し、残りが在宅している。

 特に臨時休校中、同校は学びを遅れさせないため、教師手作りの動画配信(全教科730本)や、双方向のオンライン授業を試みてきた。しかし、動画配信は、意欲や習熟度に差が出る上、双方向通信は通信容量の点で、家庭の経済負担が大きいことがわかった。

 このため、教師有志の「北高学びサイトプロジェクトチーム」(10人)が検討を重ねた結果、「ライブ・ストリーミング」を考案した。コストの安い、レンタル「Wi−Fi(ワイハイ)」(インターネットの無線接続機器)で校内の通信環境を整え、グーグル社の配信システム「Meet(ミート)」ソフトを利用している。「在宅生徒がライブ視聴することで全員が同じ授業に参加できる」のが最大のメリットだ。

 同校の全30クラスが、同時にこのオンライン授業(平日6時間、土曜4時間)を実施している。

 15日のある授業。教室には生徒が20人ほど。1・5bの間隔で座る。黒板の前の教卓にはノート型パソコンが置かれ、内蔵カメラとマイクが、授業を配信する。教師はディスプレーでも識別しやすいように、黄色や青などのカラーチョークで板書する。

 数学で文章問題を作る「グループ討議」では、教師がパソコンを持って移動しながら各グループを映すなど臨場感を出す工夫をして授業を進めていた。

 授業を受けた1年の苫米地翔真(ルビ・とまべちしょうま)さん(15)は「スマホで授業を聞いたところ、わかりやすくて面白かった」と話す。また、1年の石井咲花(ルビ・さき)さん(15)は「オンライン授業は臨場感があってよかった。クラスメイトの声も聞こえて楽しかった」と言う。授業は“一方通行”で、自宅から質問できない難点があるが、生徒たちからはおおむね好評だった。 

 同プロジェクトチーム代表の石垣優教諭(35)(数学担当)は「視聴負担を考慮して30分授業。時間が足りず授業にも工夫が必要。しかし、学校全体で取り組み、生徒たちの声も届き、教師のやる気にもつながった」と話している。

 今後も同校はオンラインを活用して生徒の学習を支援していくという。
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