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県内初の「義務教育学校」・江戸川小中学校9年の一貫教育

2019.4.29(春日部市)
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 小学校と中学校の義務教育を9年間、一貫して行う「義務教育学校」が県内で初めて、春日部市に誕生した。同市立江戸川小中学校(小林学校長、児童生徒168人)で、9日、新1年生や保護者らが出席して開校式が行われた。2016年に制度化された義務教育学校は、中学校に進んだ際の生徒の“心理的負担”軽減などのメリットがあるとされる。同市の場合、少子化に伴う児童生徒数の減少という背景もあるが、初の試みだけに、学校運営や新しいカリキュラムなどが教育関係者や保護者らの注目を集めそうだ。

 同市の旧庄和地区にあった宝珠花小、富多小、江戸川中の3校が3月31日で閉校し、江戸川中学校敷地に、新たに「江戸川小中学校」が誕生した。学年は小中の分離がなく、1〜9学年となった。児童生徒の送迎には、大凧(ルビ・だこ)と江戸川のイメージをラッピングしたスクールバス2台が「宝珠花ルート」と「富多ルート」の2ルートを走る。教頭は2人制だ。

 「義務教育学校」は学校教育法の改正で2016年に新設された。県内での開校は春日部市が初めて。義務教育9年間を一つの学校とし、弾力的な学校運営やカリキュラム(教育課程)が可能とされる。

 特に小学校から中学校へ進学した際、環境の変化に生徒が戸惑う「中1ギャップ」解消に効果があると期待される。

 開校した江戸川小中学校は、特色あるカリキュラムとして、小学5年から通常45分間の授業を50分間にし、7年生にならなくても部活動への参加も認める。また、小学校段階から教科担任制を取り入れ、学校行事の小中一体化など一貫校としてのメリットを生かしていくという。

 さらに、市内の学区外の子どもにも門戸を開き、少人数できめ細やかな指導をしていく方針。

 9日の開校式には新1年生24人と7年生26人や保護者らが出席。石川良三市長は「さまざまな行事での学年間の交流や低学年からの外国語教育、スクールバスの導入、民間インストラクターによる水泳授業など特色ある教育活動を進める」とあいさつ。

 児童生徒の宝珠花小出身の9年生、横井月野さん(14)は「校舎を隅々まできれいにして、きょうの新しいスタートを楽しみに待っていた」とし、「1年生から9年生まで開校を祝う気持ちは一つ。新しい学校でも、小人数でのチームワークの良さや団結力の高さを自慢と特色としていきたい」と力強く述べた。

 児童生徒らは、新しい校歌を作詞・作曲者の福田昌範さんの前で元気に斉唱していた。
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