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「おあしす」に新提案続出・改修計画、再検討へ

2018.9.3(吉川市)
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 吉川市の市民交流センター「おあしす」の改修事業は、市議会が「議論不足」として退けたため、頓挫している。このため同市は、8月24日から3日間、市役所内で「市長キャラバン」を開催し、改修事業に対する市民の意見を求めた。延べ約120人の市民からは、「ナマズを飼育する水槽を置いてみては」「市の地場産業をPRするスペースを考えて」「女性の創業支援する場を作って」―などの意見が続出した。中原恵人市長は「計画を白紙に戻し、ゼロベースで検討する」としており、今後の事業推進に、こうした市民の声がどこまでは反映されるか注目を集めている。

 同市は5月にオープンした新庁舎と、隣接の「おあしす」を一体整備するため、今年度当初予算案で「おあしす」改修事業費約8700万円を計上した。ところが、3月市議会で、「市民の声を十分に反映していない」などとして、議員提出の減額修正案が可決され、改修ができなくなった。

 市側は「過去の『市長キャラバン』で、一体整備を求める意見が多く、市役所建設費を抑えるためにも一体化を計画した」と説明したが、議会側は「議論不足」と退けた。

 このため、市側は計画を白紙に戻し、再検討するために、改めて「市長キャラバン」で市民の意見を聴くことにしたもの。

 3日間にわたり、市役所会議室で行われた「キャラバン」で、中原市長は「『おあしす』は約20年前、当時の町長が未来を見据えて作った施設。時代の先駆けだったが、今の時代に合った生涯学習、交流施設としてリニューアルしたい」と述べて、意見を求めた。

 市民からは、「おあしす」1階の障害者就労事業所「軽食喫茶・はーとふる・ぽっと」が3月末に撤退したため、「市民食堂や、食事できる場所があるとよい」という声が出た。また、「地場産業PRのスペースを設けて、商品などを展示してPRするべき」といった意見や、「子ども食堂も開設してほしい」などの意見もあった。

 中には、「ナマズのまちだから、ナマズの水槽を設置してミニ水族館のようにしては」といったユニークな意見や、「女性が創業しやすい、テレワーク(情報通信技術を活用し、柔軟に働く形態)のスペースを設置して」、「老人たちの集う場もほしい」など、さまざまな要望、意見が続出した。さらに、「10代や20代の若者の意見を聴く必要もある」との注文もついた。

 同市きよみ野の無職、岡見至朗さん(75)は「きよみ野地区は高齢化しており、高齢者が活動できるスペースも必要だと感じた」と感想を話していた。

 中原市長は「貴重な意見は参考になる。若者の意見を求めるなど、従来、思いつかなかった指摘もあり、今後、実践できるよう検討する」と話した。
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