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アフリカの貧困など語る・越ヶ谷小で栗山さやかさん「授業」

2018.5.14(越谷市)
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 アフリカ大陸東部のモザンビークで、貧困や病気で苦しむ人たちの支援活動をしている、栗山さやかさん(38)(静岡県御前崎市出身)が2日、越谷市立越ヶ谷小学校(田畑栄一校長)で、6年生148人を前に公開授業を行った。親友の死を契機に、世界を一人旅して行き着いたモザンビークで、初期医療ができる「医療技術師」の資格を日本人で初めて取得した栗山さん。「死因もはっきりしないまま若くして死んでいく人があとを絶たない」「短い生涯を終える子どもたちを少しでも減らすため力を尽くしている」と熱く語る姿に、子どもたちは真剣に聞き入り、“平和な日本”との大きな落差に衝撃を受けていた。

 短大卒後、東京都内の洋服店で働いていた栗山さんは25歳の時、親友を乳がんで亡くしたのを機に世界60か国の旅に出た。アフリカ各地でボランティア活動をする中、とりわけ貧困や病気で苦しむ人が多いモザンビークで「医療技術師」を目指した。2009年のこと。現地の国立医療学校を卒業し、14年、初期の医療行為ができる「医療技術師」の国家試験(問題は公用語のポルトガル語)にトップ合格し、医療や子どもの就学支援活動を続け、一昨年、公益財団法人「社会貢献支援財団」の「日本財団賞」を受賞している。

 公開授業は、栗山さんの著書(『ひとりではじめた(渋谷ギャル店員)アフリカボランティア』)に感銘を受けた同小の田畑校長の依頼で、栗山さんの一時帰国に合わせて行われた。

 「店員時代は夜通し遊び、将来のことなど考えていなかった」「小学校からの親友の死で、なぜ自分は生きているのか、ひとのため何ができるか考えよと一人でバックパックを背負い旅に出た」と栗山さんは語り出した。

 「アフリカでは、十分な治療を受けられず、死因も分からず若者や子どもたちが死んでいる。何とか病気の人たちを励ましたい」とボランティア活動を始めるようになったという。

 09年、慈善団体「協会アシャンテママ」を立ち上げ、貧困家庭の女性に医療知識を教え、子どもたちの学校を開設した。学校の目的は二つ。「一つは、病気の原因、対策を教えること。もう一つは学校に通えない子たちに基礎教育すること」という。現在、現地に3校が開設され、510人が通っている。

 こうした活動はインターネットや著書で日本に紹介され、多くの企業や個人から寄付金が集まっている。「ようやく病院に行き、薬を飲むという意識が高まり、命を落とす人の数が減ってきている。1人でも子どもたちを救いたい」と栗山さんは授業を締めくくった。

 田畑校長は「人間は志一つで、世界で活躍できる。栗山さんの真摯な活動が分かり充実した授業となった」と話した。

 授業を聞いて
澤田 知奈さん(11) 「日本人は皆靴を履いているし、衛生的。日本の豊かさが分かった。世界の困っている人のため募金したい」
飯田 真優さん(11) 「靴がないため、寄生虫が体に入ってくるという話を聞いて怖くなった。日本は衛生的だなと思った」
高野 希実さん(12) 「外国の大変さが分かった。今後は困っている人がいたら、助けてあげたい」
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