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空き家対策に「妙手」あり・NPO法人考案「借主がシェア、改修」

2017.10.9(越谷市)
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 越谷市のNPO法人「越谷市住まい・まちづくり協議会」(若色欣爾代表)は、空き家を借り主が“シェア”するなどして、改修工事を手がけ、ビジネスの場として再活用する手法をあみ出し、同市内の古民家の借り主を募っている。空き家の借り手の需要はあっても、所有者は老朽化した建物の改修用を懸念し、賃貸に二の足を踏む人が多い。このため、同協議会はリフォーム費用を借り主が負担し、貸し主が貸しやすくする手法、名づけて「借主DIY(ドゥーイットユアセルフ=自分でリフォームする)型賃貸方式」を考えた。同協議会は「全国でも例のない手法。普及すれば空き家、空き店舗の開所につながる」と期待をかけている。

 都市の景観や空き家の相談事業などを実施してきた同協議会が現在、借り手を募っているのは、同市越ヶ谷本町の旧日光街道に面した木造2階建て、延床面積295平方bの店舗兼住宅。衣料卸売業者の男性が自宅兼倉庫や社員寮としていたが、高齢化で廃業。2004年、1階の店舗部分を越谷市商工会(現在の越谷商工会議所)が借り、起業支援のチャレンジショップ「夢空感」を開設し、個人事業主やNPO法人らに貸し付けていた。しかし、同市の補助金打ち切りを機に昨年3月に閉鎖し、空き家となったまま。所有者は市内他所に転居している。

 所有者から相談を受けた同会が建物を調査したところ、店舗だけでは魅力がないので、居宅部分や2階の倉庫、社員寮などすべてを貸すことになった。その際、所有者の負担軽減のため、修繕が必要なら借り手が改修工事を実施する手法をあみ出し、「空き家を利用したい」というニーズも多いため、複数の「オーナー」を募集することにしたもの。

 すでに「子ども食堂」や「ギャラリー」「カフェ」などに活用したいという問い合わせが来ているという。

 同協議会代表の若色欣爾さん(71)は「空き家の相談会を開催すると、利用したいという相談は多数ある。反面、所有者からの相談はほとんどないのが現状。リフォームなどに費用がかかることを気にして空き家を貸すという発想がないよう」とし、「今回は借り手がリフォーム費用をすべて負担する新しい発想。成功すれば、空き家、空き店舗問題が解消され、起業家を支援し、新たなビジネスを創出できる」と話す。

 同会は、借り手を見つけるため、「現場見学会」を今月21日午後1時30分から、現地で実施する。また、借りたい人のための「空き家活用ワークショップ」を11月4日、18日、12月2日、16日の4回開催する予定。

 事業計画や資金計画も同協議会の相談員がバックアップする。相談員の根岸幸徳さん(61)は「一人には広すぎる空き家も必要なスペースをシェアして有効活用が可能。新たな発想の『ホームシェア』のモデルとして、興味のある方に活用してもらいたい」と呼びかけている。

 <問い合わせ>越谷市住まい・まちづくり協議会の若色さんTEL090・4619・8722、根岸さんTEL090・8046・6985。
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