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「先輩ママ」の子育て支援・家庭訪問で不安解消

2017.2.14(越谷市)
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 未就学児を抱えた家庭を“先輩ママ”たちが訪問して、ボランティアで子育てをサポートする「ホームスタート」(家庭訪問型子育て支援)活動が各地で盛んだ。越谷市が2年前から、市内のNPO法人「子育てサポーター・チャオ」(近澤恵美子代表理事)に委託して実施している「「ホームスタート・こしがや」事業も好評で、4月から対象を「プレママ(妊婦)」の家庭にも広げ、妊娠から出産、子育てへの不安解消のサポートを行う。週1回2時間ほど訪問し、一緒に家事や外出をするなどして、「心の安定」を図るもので、関係者は「多くの人にホームスタート活動を利用してほしい」と呼びかけている。

 「ホームスタート」は、未就学児が1人でもいる家庭に、研修を受けたボランティアが訪問する、イギリスで始まった「家庭訪問型子育て支援」。友人のように話を聴き、子どもと一緒に遊びながら、ママが子育ての不安を払拭し、元気に子育てできるよう支援する活動。無料で訪問は週1回、1回2時間で4回から6回くらいが目安で、ベビーシッターや家事代行はしない。

 同市では、2010年度から「チャオ」が独自に実施してきたが、14年度からは同市が市の事業として、「チャオ」に委託している。訪問回数は13年度126回、14年度223回と利用者数は年々伸びて、新しい形の子育て支援として好評だ。家庭を訪問するボランティアは「ホームビジター」と呼ばれ、専門の養成講座を修了した“先輩ママ”たちで現在36人が登録している。具体的な活動は「話をしながら子どもと一緒に遊ぶ」ことや「通院や予防接種の付き添い」「買物を一緒に行く」「ご飯を一緒に作る、食べる」などさまざま。

 利用者の一人、同市大道の音楽講師、渋谷美智恵さん(35)は長女(4)と長男(0)を別々の保育所に預け多忙な日々を送る。長男の出産後、長女が「赤ちゃん返り」して手がかかり、精神的に不安定になったために利用したという。「公民館でチラシを見て、試しにやってみようと連絡した。先輩ママに訪問してもらって、長女と一緒に遊んでもらったり、話を聴いてもらうなどして楽になった。長女も安定した」と笑顔で話している。

 ホームビジターの一人、原田幸さん(50)は「自分も双子を出産した後、忙しく大変だったので苦労は分かる。大人と話をするだけで楽になる。経験が少しでも役に立てば」という。

 こうした中、同市は4月から対象を妊婦にまで広げる。出産前の「マタニティブルー」で不安定な妊婦の相談役になったり、「子育てのあれこれ」についての気軽な話し相手になって、妊娠から出産、育児まで継続的にサポートしていくという。

 「チャオ」代表理事の近澤さん(55)は「赤ちゃんが生まれると、しばらくは母と子だけの世界で、母親が大人と話さない時間が増え、ストレスになり精神的に不安定になる。ホームスタートを利用して、『自分』を取り戻してほしい」と呼びかけている。

 課題はホームスタートがまだまだ、知られていないこと。近澤さんは「市は母子手帳配布時に資料提供するなど、告知に力を入れてほしい」と話している。さらに、5月29日から7月10日までの毎週月曜日、中央市民会館で「ホームビジター養成講座」を開催する。

 <問い合わせ>子育てサポーター・チャオTEL971・3808(火曜〜金曜午後1時30分〜4時)
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