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「東方西口遺跡」を発見・室町〜江戸期、板碑など出土

2020.1.27(越谷市)
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 越谷市教育委員会はこのほど、同市大成町2丁目の保育所建設予定地での試掘調査の結果、室町時代から江戸時代にかけての遺跡「東方西口(ひがしかたにしぐち)遺跡」を発見したと発表、10日に現地で市民対象の「遺跡説明会」を開き、約60人が参加した。

 市立大相模保育所が同地に移転建設されるため(20021年3月オープン)、同市教委が遺跡の有無を確認する試掘調査をしたところ、井戸跡や溝の遺構が発見され、板碑、香炉、土器、陶磁器、漆器、小刀などが出土した。また、地形が変化する地点(元荒川の自然堤防の縁)が確認され、地形を考慮した土地利用が行われていたことがわかった。

 調査区域は約1500平方b。旧東方村下組の名主を勤めた中村氏の住宅に隣接し、中村氏の所有地と考えられている。

中村家住宅は、同市指定有形文化財に登録され、現在レイクタウンに移築され、公開されている。

 板碑は中世仏教で使われた供養塔。板状の石材に被供養者名、供養年月日、供養内容を刻んだもの。香炉は、固体状の香料を加熱し、成分を発散させるために用いる器。日本の仏具では、灯明(燭台)、花瓶(花立て)とともに「三具足」の一つとされる。試掘は17年度と昨年9月30日から今月31日まで続けられる。

 同市教委生涯学習課文化財担当の莵原雄大・主査は「調査区域の地盤は粘土質。掘削すると水が染み出てきて、水田として利用されたと考えられる」とし、

「板碑には表面に金箔が残り、香炉が割れずに完全な状態で発見されたのは市内の遺跡としては大変貴重。中村家には古文書も残されており、板碑との整合性も確認していきたい」と話している。
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