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カードで「炎上」模擬体験・平方中「加担する心理」学ぶ

2018.6.25(越谷市)
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 最近、話題のインターネット上の“炎上”―失言や不祥事を機に、ブログやツイッターなどに、中傷コメントが殺到して収拾つかなくなる現象だが、14日、越谷市立平方中学校(大西久雄校長、生徒330人)で、炎上を体験し、考える授業が行われた。

 授業で取り入れたのが、炎上を分かりやすく学ぼうと、考案されたカードゲーム。「大炎笑(ルビ・だいえんじょう)」と名付けられたこのゲームは、大手広告代理店の博報堂が昨年11月、「誰にでも起こり得る『炎上』から目を背けずに、もしもに備えて学ぼう」と、あえて“アナログ”で開発したという。

 同校と博報堂がタイアップした授業は、3年3組の公開として行われた。

 まず、担任の田邉伸二教諭(29)が、実際の炎上事例を電子黒板に示し、「大炎笑」のルールを動画で説明。この後、生徒は4、5人のグループに分かれ、「田邉先生って」というテーマに対し、それぞれワークシートに「炎上しそうな内容(言葉)」(例えば、『カッコつけている』など)を書き込んだ。それらの「書き込み」に対し、今度は「うざい」「ばーか」などと“炎上コメント”が記されたカードを出し合った。カードが10枚集まった書き込みした生徒が負けとなる―というゲーム。

 「なぜ炎上させたくなるのか」との問いに、生徒らは「反応が面白い」「相手を困らせるのが楽しい」などと答える一方、炎上の後、「やばい、どうしようと思った」などの声が出た。また、炎上させないための心得として、「自分の考えを押し付けない」「自分が嫌だと思うことは送らない」などとしながら、炎上に加担してしまう人間の心理を学んだ。

 渡邉悠人君(14)は「コメントする人の反応が面白いと、炎上させたくなる気持ちが分かった」と言い、染谷耀生さん(14)は「投稿する前に一度、送信してよいか考えることが必要だと思った」と感想を話した。

 同ゲーム開発者の博報堂・クリエイティブファシリテーターの滝口勇也さん(39)は「生徒たちは自分の発言が炎上していく怖さと、炎上が楽しくなってしまう自分の心の恐ろしさを体験できたのでは」と話していた。+++