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車いすでもおしゃれに・北原さん「エプロンドレス」考案

2018.1.1(越谷市)
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 車いすの高齢者や障害者にも着てもらえる、ファッション性の高い「エプロンドレス」(撥水エプロン)を考案し、昨年5月に創業したのは、越谷市北越谷の北原めぐみさん(54)。栃木銀行主催の「第2回とちぎんビジネスコンテスト」で、このエプロンが優秀賞を受賞した。中小企業庁の「全国創業スクール選手権」にもエントリーしており、2月23日、審査結果が発表される。

 仙台市出身。文化服装学院(東京都渋谷区)を卒業後、服飾デザイナーとなり、高級プレタポルテ(既製服)のメーカーなどで29年間勤務した。

 3年前、同居する母が転倒事故のため車いす生活で、介護が必要となった。明るく社交的で外出好きだった母は一転、全く外出しなくなり、暗い日々が続いた。「何とか以前の母に」と北原さんは必死に考えた。

 そして思いついたのが、“外出作戦”。母の好きな歌舞伎のチケットを購入して誘ったところ、大変喜び、「自分から身支度を整えるようになった」。「2か月前から外出を考え、準備することで刺激となり、母の目の色が変わった。ひとは外出で、心と体に活力が生まれることが分かった」と北原さん。

 外出に必要なのはおしゃれ。機能性だけでなく、新しい発想で@襟元が華やかなAポケットで食べこぼしを受け止めるB色が豊富でデザインがおしゃれ―という点にこだわり、約1年かけて、結婚式や披露宴などフォーマルなシーンにも違和感なく着ていける「エプロンドレス」を完成させた。

 柔らかくて撥水性のある高級素材「タフレックス」(ユニチカ製)を使い、絹のような見た目と感触で、ウエディングドレスの傍らでも見劣りしないエレガントな出来栄え。

 車いすにも掛けられる「撥水バッグ」も考案した北原さんは、昨年5月、同市産業雇用支援センター「二番館・創業支援室」に入居。同市やコーディネーターらのサポートで、「アトリエ&ラボ メイリンク」を立ち上げた。

 母は昨年10月、83歳で亡くなった。北原さんは「亡くなる前におしゃれしてもらったことが何より」と話す。製品は「TENT−LINE(テントライン)」のブランド名で販売する「エプロンドレスのファッションショーが夢」という。
 【メモ】エプロンドレス「凜とブラウス」は2種類のデザインで、白、ピンク、緑、青の4色。1着1万6000円(税込み)。北原さんTEL080・5440・2304。
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