Backnumber: 2008年10〜
写ったぁ

相撲人気を支える「幕内格」行司・木村 銀治郎さん

2017. 6.13 (草加市)
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 稀勢の里や高安関の活躍で、大相撲人気が沸騰している。出身地の熱狂ぶりも、取り組み以上に熱い。

 そんな人気を支える“裏方”の筆頭が行司。

 「勝負を裁くだけでなく、番付の相撲文字を書き、場内アナウンスや巡業の輸送手配など、仕事はいろいろ」。  3日からスタートした、「そうか市民大学―大相撲を楽しむ講座」で、土俵の外での行司の役割を分かりやすく解説している。

 出身は東京都墨田区向島(本名・糸井紀行)。小学生の頃からの相撲好き。「中学時代は場所中、毎朝、蔵前国技館(当時)で入場券を買ってから登校していた」。下校後するやいなや国技館に駆け付けた。

 土俵上の力のぶつかり合いも面白かったが、「それを裁く、行司の姿がやけに輝いて見えた」という。いつしか、行司になりたいとの思いがつのる。

 顔なじみの入場券売り場担当の峰埼親方(元三杉磯)に相談し、中3の3学期に峰崎部屋に入門。1990年3月場所、木村紀行の名前で初土俵を踏み、改名して「十両格」に進み、2014年11月場所で「幕内格」に昇進し、三代目銀治郎を襲名した。

 東日本大震災の際には、「岩手県大槌町の日本酒を“土俵祭”(本場所前日の土俵開き)のお神酒に使い、酒店の看板を相撲文字で書いて」話題となった。

 「行司は力士の膝から下に視点を定めて、勝敗を判断する」。「ビデオ判定を超えた見極め」が究極の目標という。

 全国のJR線の約8割に乗った鉄道ファン。体力維持のため毎日1万歩いている。
      (金子 貞雄)
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