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来春、ようやく全線開通へ・県道越谷八潮線の未開通区間

2016. 11.21 (越谷市)
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 用地交渉が難航したため、わずか300bの距離ながら、南北に断絶していた越谷市西方地区の県道(越谷八潮線)が、来年3月末、ようやく1本に結ばれることになった。県道予定地内にあった鉄鋼メーカーの工場敷地の買収交渉が解決し、先月上旬、断絶していた場所での工事が始まったもの。この区間の南側に1997年5月、同じ県道のJR武蔵野線を跨ぐ「相生陸橋」が開通したものの、北側まで来ている県道と約20年間接続できなかった。住民からは今回の開通を歓迎しながら、これまで車両の迂回を強いられ、不便をかこってきただけに、「20年とはあまりに時間がかかり過ぎでは」との声も聞かれる。

ようやく1本に結ばれた県道は、越谷市下間久里(せんげん台駅東口・国道4号交差点)から八潮市大曽根(首都高・八潮南ランプ入口交差点)までを結ぶ延長14・7`。旧国道4号(県道足立越谷線)とほぼ平行に走る越谷市内のメインルート。このうち草加・八潮市部分は、県道昇格前から「産業道路」と名付けられている。

断絶していた県道予定地は、越谷市西方地区の「西方北交差点」から、「相生陸橋」までの南北約300b。流通団地に隣接するこの予定地には、「王鉄圧延埼玉工場」(旧中央圧延)の工場があり、南側に相生陸橋が完成しても、買収交渉が進まず、“接続工事”ができず、車両は工場周辺を大きく迂回していた。

県の用地交渉は進展しないまま時間だけが過ぎた。しかし、同工場が2014年3月に操業休止となると、用地交渉が進展し、今年3月、県は道路用地約5000平方bを買収(買収金額は非公開)した。敷地は9月までには更地となり、ようやく10月着工の運びとなった。来年3月末の開通予定で、工事費は約1億1000万円。

用地交渉が長引いたのは「敷地を道路が分断するため、操業に影響の少ない方法について、地権者と話し合ってきたため」(県越谷県土整備事務所の中村紀之・道路施設担当課長)という。現地操業が困難なため、移転補償交渉に時間がかかったものとみられる。

開通により市内外との大規模な交通ネットワークが完成し、移動のスピードアップが期待される。県土都市整備委員である同市選出の山本正乃・県議(57)は「全線開通で、並行する国道4号や県道足立越谷線の交通が分散し、市街地交通が円滑化し、救急搬送時間の短縮が図られる」と期待する。

今回の県道と交差する「県道越谷吉川線」の中川に架かる「吉川橋」も19年度末には架け替えられ、大型商業施設「イオンレイクタウン」へのアクセスは便利になる。しかし、周辺の週末の慢性的な交通渋滞は解消されていない上、近くには小学校の通学路もあり、開通による車両増加により歩行者の安全確保も大きな課題となっている。

 (安部 匡一)
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