写ったぁ

青少年に「耐え忍ぶ心」を・豊島一虎勝峰さん

2016.5.16 (越谷市)
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 新聞やテレビをにぎわす事件を見るにつけ、「現代は耐える、忍ぶということが、あまりにもなおざりにされている」。 若者、いや大人たちすら、すぐに“ウザい”と反発し、“キレる”のは、心の抑制が効かないから。
「そうした心身を鍛えるには剣道の稽古が最適」との信念で、42年間、とりわけ青少年らを指導してきた。神影流第二十五世宗家。1974年に越谷市宮本町に開いた道場には現在、子どもから大人まで約50人が通う。欧米からも剣道家たちが、稽古をつけてもらおうとやって来る。
「剣道の試合で、相対する“間”は、人間同士の距離感に似ている」とし、適切な“間”をどのように取るか、を体感することに指導の重点を置く。
4月には、日本武道館での「第53回関東小学生剣道錬成大会」で、約2500人の子どもたちに、真剣を用いた神影流形の模範演武を披露した。「かつては人を斬る剣も今では人を生かすもの。武芸で学んだことを日常生活で応用できるのが達人」という。
東京都足立区生まれ。6人兄弟の末っ子。52年に「近所の和尚さん」の第二十四世神影流宗家の中島将弼さんの総合武道「柳心館」に入門し、居合、空手、柔術を学び、翌年早くも宗家を継ぐ。名前の勝峰は号。
海外でも日本の伝統武芸の普及に努め、「ニューヨーク万国博で演武を披露し、イギリスでは映画『007は二度死ぬ』主演のショーン・コネリーに武道指導し、本人役でも出演した」。
「耐え、忍ぶ心が心身を鍛える軸で、生きる道につながる」と今日も竹刀や真剣を握る。    GT(佐藤 龍一)
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