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地産地消へ官民連携・「八つの野菜」をPRへ

2016.2.16 (八潮市)
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 八潮市の生産農家らが8年前、代表的な地元産野菜として選んだ「八潮の八つの野菜」は、消費者への浸透度が今一つで、地元でも十分知られていない。こうした中で、今年初めて「八つの野菜」PRのため、”初荷パレード”を行った生産農家らは、一定の手応えをつかんだ。このため、後継者不足の問題を抱えながらも、生産者らは各団体と連携して、「今年こそ各イベントでの出張販売や新たな加工品開発など地元野菜のPRに本腰を入れる」と意気込んでいる。

 安全安心な野菜のPRや地産地消を目的に、「八潮市地産地消推進協議会」(市農業委員会、JAさいかつ、農業団体、商工会などで構成)は2008年、作付面積に関係なく、歴史的に地元で作られてきた代表的野菜を「八潮の八つの野菜」に選定した。小松菜、枝豆、ネギ、ホウレンソウ、トマト、ナス、山東菜、天王寺カブの8品。  市や同協議会は、学校給食への食材提供や健康まつりなど各種イベントなどでPRを展開し、”農商連携”で、「八つの野菜」を食材にした料理やスイーツを提供する店を巡るスタンプラリーを開いてきた。また、夏には、八潮駅前で枝豆をワインになぞらえた、「枝豆ヌーヴォー祭」や「枝豆大感謝祭」などを催し、農家の軒先や市役所近くの「ふれあい農産物直売所」で、収穫したばかりの野菜を販売してきた。小松菜蒸しパンや山東菜漬けなどの加工品もある。

 作付けは小松菜、枝豆、ホウレンソウ、ネギが上位を占めるが、おでんの具や漬物用などで人気の高い、天王寺カブや山東菜は、収穫作業が大変なことなどから農家の高齢化に伴い生産量は激減している。一方、農家自体が減少傾向で、作付け10e以上の農家は451軒(2007年度)から401軒(15年度)に減り、後継者不足が深刻になっている。  こうした現状の中で、「八つの野菜」を地元消費者に知ってもらい、農業の活性化に結び付けようと、生産者らは新たな取り組みを始めた。市農業委員会の水嶋清和事務局長は「八つの野菜のPRと共に、農業者への支援や新たな担い手の開拓、市民の農業体験なども視野に入れ、都市農業の振興を推進したい」という。

 今後、新しい料理のレシピブック作成や、鮮度保持の「やしお八つの野菜オリジナルFG(フレッシュ&グリーン)」袋の活用、市のふるさと納税返礼品などが企画されている。  直売所連絡協議会の星野仁会長(66)は「今後は枝豆の混ぜご飯など新たな加工品を開発したい」と話し、市農業委員会・地産地消推進協議会の臼倉健一会長(67)は、「都市化する八潮で、いろいろな野菜が作られ、直売もされていることを市民はじめ多くの皆さんに知ってほしい」と地元農産物消費拡大に期待を込めており、生産者を中心に各団体が連携した取り組みの成果を注目したい。
(金子 貞雄)
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