写ったぁ

「名のないシシャ」・本の玉手箱

2016.2.1 (三郷市)
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三郷市子ども司書1期生・三郷市立早稲田中2年・吉(土のほうの吉)岡大輝

『名のないシシャ』(山田悠介著・角川書店)

 みなさんは、本を読んで泣いたことがありますか。「名のないシシャ」は、ぼくが本を読んで、初めて泣いた本です。  主人公の少年は「名のないシシャ」です。このシシャとは、死者であり使者で、最初は名前がありません。一度死んだ後、使者として3年分の命をもらって復活、だから、名のないシシャなのです。3年分の命を少年が他の人に分け与えなければずっと生きていられます。それで、50年間1秒も他の人に命を分け与えないで、名のないシシャとして少年は生きてきました。ところが、心優しい小学5年生の玖美と出会い、「テク」という名前をつけてもらいます。この出会いによる少年の心境の変化にとても感動的します。  そして、ぼくが泣いたところは50年間1秒たりとも誰にも命を与えなかった少年が、玖美を救おうとして、自分を犠牲にして命を全て与えて死んでいくところです。少年テクの変わった姿に思わず涙が出ました。  山田悠介さん独特の世界観が広がり何度も読み返したくなる本です。読むたびに様々な視点から読めます。自分と比べ、死とは何か、生とは何か、どう生きたらよいのか考えさせられます。「名のないシシャ」を読んで、自分を見つめ直して見ませんか。
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