写ったぁ

正月の縁起物・フクジュソウ

2016.1.25 (越谷市)
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 別名を「元日草」とも言うフクジュソウは、正月に縁起物として飾られるが、実は2月になってから咲く。

 明治の太陽暦への切り替えで名前のいわれが薄れてしまった。風も冷たい頃は「虫媒花(ちゅうばいか)(虫を媒介して受粉を行う花)」にとって不利に思えるが、魅力的な秘策がある。

 ミズバショウの仲間で色も形も違うザゼンソウは、晩冬の感が残る早春の山奥の湿地帯の過酷な環境で花を咲かせる。

 花を包み込む仏炎苞(ぶつえんほう=サトイモ科の植物)の中を自家発電で28度程にして、「寄ってらっしゃい」と虫を温めてやっている。

 フクジュソウの花びらは金属質の光沢で、パラボラアンテナのような形をしている。おしべやめしべに太陽光を集めて訪れる数少ない虫に暖かな憩いの場を提供している。外気温より10度程高いという。

 冬の眠りの中の草花たちに先駆けて、いち早く花を咲かせる英知は、想像を超えた工夫で連綿と命を繋いできた。 (写真と文・アリタキ緑の会)
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