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夜間急患診療所3月1日開所・「小児」「成人」を一本化

2015.1.19 (越谷市)
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 越谷市は救急医療の充実のため、これまでの「越谷市小児夜間急患診療所」(神明町)と「越谷市成人夜間急患診療所」(東越谷)を3月1日から「越谷市夜間急患診療所」として統合し、市立病院東側に新たに建設される越谷市保健所の1階に移転する。これまで小児と成人で場所が分かれていたのを1か所に集約し利便性とコスト削減が図られるのと、隣接する市立病院への2次救急への連携などメリットが多い。365日休診日なく診療するもので、診療科目は内科・小児科(内科的疾患のみ)。県内の自治体で夜間休診日なく救急診療所を開設しているところはなく、市民の健康を守る重要な施設になる。

 今回の統合移転は、今年4月に越谷市が中核市に移行するのを機に新たに「越谷市保健所」が越谷市立病院前に建設されるため、利便性を考慮して計画された。新設される「夜間急患診療所」は同保健所1階の約530平方bを使い、小児科と内科の診察室と待合室、受け付け、事務室などを設けた。インフルエンザなど感染症患者のための「隔離待合室」も設置した。建設費は約1億7800万円。診察用具や検査機器などは従来のものを使用する。
 「小児夜間急患診療所」は2002年12月に開設。年間5000人を超える患者が診察に訪れていたが、2011年以降は少子化の影響か4600人程度に落ち着いている。それでも毎日約13人が訪れており、市外の患者も2割ほどいるのも特徴だ。スタッフは医師1人、看護師2人、薬剤師1人、事務員2人の態勢だ。受診者の疾患はかぜやインフルエンザ、急性胃腸炎などが多い。
 一方、「成人夜間診療所」は2012年4月に開設。こちらの患者は年間約3000人で、当初の市の予想を下回っている。1日平均8人と少ないのが現状だ。患者数が伸びないことについて、同市の新井厚美地域医療課長は「小児と違い、大人は診察を我慢するなど診療控えもあるかもしれない。開設して3年目になるので、もっと多くの人に利用してもらえるようさらに告知に力をいれたい」という。こちらの受診者疾患は「かぜ」や急性胃炎などが多い。年齢層を見ると20代から30代の現役世代が多く、日中の勤務後、診療に訪れる人が多いという。
 両診療所の診察は越谷市医師会(登坂薫会長)に委託して行っている。年間委託料は2施設で約1億2400万円。これに施設の管理費を含めて年間1億4200万円の経費がかかっている。これが1か所になることで、事務員と薬剤師の人数を減らす(医師、看護師の数は変わらない)ことができ、9人のスタッフで運営し、管理費も軽減されることから、「年間約1300万円の削減ができるだろう」(新井課長)と予測する。
 さらに、市立病院に隣接するため、「2次救急への連携も、すぐにできるメリットは大きい」(同)とする。救急医療体制は、病気やけがの状況に応じて、初期、第2次、第3次に分類されている。越谷市内では現在、救急車の搬送が年間約1万件に上り、そのうち約6割は軽症な患者だという。そのため、本来の2次、3次の救急医療に支障が生じる状況のため、夜間診療所開設となった。
 同診療所開設は、中核市移行のビッグプロジェクトのひとつ。今後もさらに告知に力を入れて多くの市民が利用できる施設にしてほしい。
 (安部 匡一)

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