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草加、八潮で多発する自転車事故・欠けるルール順守

2014.12.16 (草加市、八潮市)
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 草加署管内の草加、八潮市では、自転車が関係する人身事故が多発し、県下ワースト上位に例年、名を連ね、その対策に苦慮している。県内の自転車関連の事故件数自体は、草加、八潮市も含め全体的に毎年減少傾向にあるものの、近年は、高齢者、若者が関係する事故が大半を占め、その対策が急務でもある。歩車道分離などの交通環境整備には、時間と費用がかかり、その効果も未知数という側面もあり、当面は自転車利用者のルール順守、マナー向上に頼らざるを得ないのが現状のようだ。

 草加市の場合、自転車の関係する人身事故は、埼玉県警の年間統計では、平成20年が711件(県内ワースト4位)、21年は736件(同3位)、1万人あたりは2年連続ワースト1位を記録した。昨年は、505件で県内4位、1万人あたりでは3位といずれもワースト5位以内にランクされ、事故による負傷者は昨年511人、死亡者2人だった。
 草加市の分析によると、旭町1丁目の「県道足立越谷線と国道298号線との交差点」、「草加駅東口駅前通り」、八幡町の「塊戸(さいかちど)橋付近から県道足立越谷線との交差点」と、幹線道路との交差点での事故が多い。時間帯別では、「午前8時〜10時」、「午後4時〜8時」での発生率が高い。
 事故の要因は、出会い頭や右左折時に約8割が発生し、昨年1年の人身事故の負傷者513人中、「前方左右の安全不確認」が150人、「同静不注視」123人と、2つの法令違反で5割以上を占める。
 市は、「冬の交通事故防止運動」(1〜14日)期間中、市内4高校で自転車通学の学生向けに反射材の取り付け配布を行い、草加駅前通りなどで事故多発時間帯に啓発キャンペーンも行った。
 草加市交通対策課・菅沼茂夫課長は「幅員の狭い生活道路なども含め、右側通行が事故につながるケースも多く、法令の順守、特に左側通行の徹底を図りたい。高齢者、学生への啓発にも力を入れたい」という。
 県もその対策として「自転車通行レーン」を示す、青色のカラー舗装を、花栗の国道4号交差点、産業道路の一部、草加駅前通りに施している。
 一方、八潮市も自転車関連事故件数自体は減少傾向ではあるが、24年度は212件(県内ワースト18位)、昨年は210件(同16位)だが、人口1万人あたりでは2年連続ワースト1位。死亡事故は昨年3件(死者3人)、今年は1件(1人)発生。幹線道路の交差点や県道三郷八潮線などで多発している。
 八潮市交通防災課・中西恵一課長は「道路環境の改善、整備は費用や時間がかかる。生活道路での車の速度規制、高齢者や子どもの交通安全教育、交通ルール順守を図るしかない。交通安全運動期間中などに反射材の配布や子どものヘルメット着用徹底などで、自転車事故を減らす努力をしたい」という。
 都内では事故対策に、車道と分離した「自転車専用レーン」を整備するところもあるが、ルールが守られなければその効果も低い。自転車事故対策は、自転車利用者のモラルやマナーに頼らざるえない社会問題でもありそうだ。
(金子 貞雄)

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