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通算100回に・市民が教授の「雑学大学」

2014.7.21 (三郷市)
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 NPO法人みさと生涯学習ネットワーク(水野守久理事長)と三郷市の協働事業で2007年2月にスタートし、毎月第3土曜日に瑞沼市民センターで開催されている、「みさと雑学大学」が先月、通算100回目の講義を達成した。「市民が教授」を旗印に、歴史や科学、環境、旅行記、趣味など幅広い分野で、自薦他薦を問わず、自分の得意な分野について自由に講義、好きなテーマを選んで受講するスタイルが好評で、教授も学生も生きがいづくりにつながっている。近年は、スタッフの高齢化という課題にも直面している。

 「雑学大学」は都内では、北区や足立区、神田、町田、小金井などで地域のNPO法人が運営している例が多く、県内では所沢などで行われている。
 みさと雑学大学(茂木光男学長)は、市民同士の学び合いの場、団塊の世代の地域社会への参加などをねらいとして、NPO法人みさと生涯学習ネットワーク(水野守久理事長)が市に提案し実現した。
 市民がこれまでの人生で培った知識や技術、経験を生かし、自薦他薦を問わず「教授」となれる場でもある。教授は、原則は三郷市民で、年齢は不問。随時募集中だが、報酬はゼロのボランティア。受講料も無料(初回のみ学生証発行料500円が必要)というのが特徴だ。学生は、いつでも退学は自由。講義は、毎月第3土曜日午前10時から正午まで、瑞沼市民センターで開講、遅刻も早退も自由だ。年1回、修学旅行もあれば、芸能文化祭もある。
 学生証発行数は、第1回目の75人をスタートに、累計で675人(6月21日現在)。昨年度は11回の講義で出席者数は1回あたり平均47人。皆勤賞も3人いた。毎回のアンケート集計で、男女比は男性約6割、女性約4割。年齢は60、70歳代が9割を占める。
 毎月の講義のテーマは、「癒しの野鳥」、「ラバウル戦記」、「世界遺産石見銀山を語る」、「江戸の司法制度 銭形平次は正義の味方?」「食の安全と環境の話」などバラエティに富んでいる。旅行記の講義は、リクエスト率も高い。
 同ネットワークの副理事長でみさと雑学大学スタッフの一人、菅原四平さん(78)は「政治、宗教、犯罪、営利目的を除き、基本的にどのようなテーマでもOK。口下手な人でも、対談形式で実施したこともあります」という。教授は、スタッフが知り合いを通じ任命することもあれば、自ら売り込みに来る人もいるなどさまざまだ。
 協働する三郷市生涯学習課では「講義内容は行政が企画するものに比べ目の付け所が違い、くだけた内容も多く人気が高い。100%ボランティアの自主的な市民同士の学び合いの場となっている」という。
 肩ひじを張らずに聴ける気楽な学習形態と自分の知らない世界を体感できることが、高齢者に受けているようだ。教授になる人も受講者も、スタッフも「生きがい」づくりにつながっている。
 茂木学長は「50から80歳代のスタッフ約10人で運営しているが、みな高齢化しているので若い世代のスタッフ確保と教授の発掘が今後の課題」だという。
(金子 貞雄)

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