6 東武よみうりウェブ版 とーよみnet

写ったぁ

認知効果あるが、販路拡大が課題・3年目の「こしがやブランド」

2013.12.16 (越谷市)
記事の写真
 越谷市が2011年度から市内産業振興を目的に始めた「こしがやブランド」は、お菓子や「鴨ネギ鍋」、もちなど食品を中心に16商品が認定されている。3年目を迎え認知度はたかまりつつあるが、販路の拡大に結び付いていない課題がある。昨年から一部商品をインターネット販売を始めるなどしているが、スーパーなどの量販店で小売りしていないため、一般市民からは「どこに行けば買えるの」との声が多い。越谷市のブランド商品普及は消費者に買いやすくするなど、今後の戦略が問われそうだ。
 「こしがやブランド」は市内産業の振興を目的に、市内の優れた商品を市のブランドとして認定する制度。認定されると、市の認定マークを使用して販売が行えるほか、市が作成する認定品の紹介パンフレットに掲載され、イベントなどでPRされる。さらに認定初年度に限り、販売促進費の一部を補助する。また同ブランド認定へ向けて新たに商品を開発しようとしている市内事業者には市が開発費の一部を補助する特典もある。
 現在、市内産のイチゴを使ったお菓子「越谷いちごの森」や市内産トマトを使った「オリジナルトマトジュース」、越谷の冬の名物ともなった「こしがや鴨ネギ鍋ギフトセット」や越谷産米を使った純米清酒「越ヶ谷宿」など20商品が認定されている。
 認定後の売り上げを見てみると、「鴨ネギ鍋」が認定前の2010年度が110個92万1800円だったのが、認定後の2012年度には222個115万円と倍増。「慈姑(くわい)パイ」は479個5万7480円が4909個58万9080円と10倍に伸びる成果があった。「鴨ネギピザ」も1700個165万円が2500個240万円と大幅に売り上げを伸ばしている。
 「慈姑パイ」を製造する市内東越谷の菓楽工房ほいっぷ施設長の鵜沼耕一さん(47)は「ブランド効果で市内の産直所やスーパーで販売してもらうなど販路が広がり、予想以上の売り上げに驚いています。相乗効果でブランド以外のクッキーなどの商品の販売も好調です。ただ、大手メーカーなどと一緒に店頭で販売されるため、品質を落とさないようにとプレッシャーがあります」と笑顔で話す。
 一方、越谷市の長柄幸聖環境経済部長は「創設から3年が経過し、徐々に市民に定着していると考えるが、今後は、認定品のさらなる充実を図りながら販路と消費の拡大に努め、市内商業全体の活性化に結び付けられるように取り組んでいきたい」と話す。商品は季節限定販売のものも多く、知名度の低いものもある。販路拡大も事業者独自に営業をするのが基本のため市内に大型スーパーがあっても、販売は困難だ。
 ただ、越谷市の知名度向上には貢献しており、「認定品の贈答品、お土産としてに活用を推進していき、来年度の導入が決定している『越谷ナンバー』と併せて、積極的に全国に向けたPRに取り組む」(長柄部長)と越谷のイメージアップを図っていく。3年が過ぎ、ブランドのさらなる発展には行政のバックアップも必要だ。
 (安部 匡一)
>戻る