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フィリピンで青年海外協力隊員として活躍・木村 みのりさん

2013.11.25 (吉川市)
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 JICA(独立行政法人国際協力機構)の青年海外協力隊員として、2011年10月から2年間、フィリピンのカマリネス・ノルテ州の州立の福祉事務所でソーシャルワーカーとして活躍。10月2日に帰国した。
 任務は性的虐待などを受け、保護された3歳から18歳の女性や女児を預かる施設で勉強を教えたり、生活指導をした。「15人ほどの女性がいて、虐待を受けたことによる精神不安から人との関わりを避けたり、眠れないなどの子が多かった。公用語がタガログ語で、最初は言葉の壁があり、うまく伝えられなかったり、コミュニケーションを取るのが難しかった」
 独学で3週間ほどタガログ語の勉強をし、あいさつや日常会話ができるようになってからは、子どもたちに算数などを教えたり、ゲームをしたりと積極的に関わるが「ここは退屈。学校に行きたい。学校に行けば友達ができるし、本当の先生がいる」との子どもたちの声に打ちのめされた。
 貧困で、学校に行くことができなかったため、「女の子なので、ブレスレットやネックレスなどのアクセサリーをつくって販売したら」と子どもたちに勧めたら、皆に興味を持ってもらい、ビーズを使ったアクセサリー作りを一緒にすることに。施設やイベントで販売したところ大盛況。売り上げでノートや鉛筆が買えるようになった。
 「子どもたちはアクセサリー作りや販売を通して、自尊心が芽生えた。虐待を受けてきた子どもたちは自分に自信のないことが多く、こうした経験は貴重なものになった」。任務を終え帰国する際、子どもたちから「ベストオブマザー」「ベストオブシスター」などと書かれた手紙を全員からもらい「とてもうれしかった」。
 吉川市生まれ。大学卒業後、障害児の通所施設勤務を経て、吉川市職員に。青年海外協力隊員は以前からのあこがれで、今回、無給の「自己啓発休暇」を取って参加した。帰国後、台風の大きな被害を受けたフィリピン。活動していた場所は幸い台風の被害はなかったが「何か支援をしなければ」と心を痛める。現在も「アクセサリー作りは続け吉川市内でのイベントで販売し、支援していく。これからもフィリピンとのつながりは大切にしていきたい」。これまでの経験は現在の子育て支援課職員の仕事にも大いに役に立ちそうだ。
  (安部 匡一)
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