6 東武よみうりウェブ版 とーよみnet

Backnumber: 2008年10〜
写ったぁ

「駐輪ラック」設置へ・草加駅東口の放置自転車一掃へ

2013.10.7 (草加市)
記事の写真
 草加市は市内4駅の中で長年対策に苦慮してきた、草加駅東口周辺にあふれる放置自転車の一掃に向けた打開策に今月から乗り出す。市道、県道などに市営の短時間用の駐輪ラックを約350台分設置し、店舗利用の短時間駐輪とそれ以外の長時間駐輪を区別・整理しようという試みで、市担当者は「暫定的な措置だが、それなりの効果はあるはず。全面的な解決への糸口にしたい」と期待する。道路上に市営で駐輪ラックを設置するのは県内自治体では初で、その効果が注目される。

 草加駅東口周辺は、1992年春に、駅前再開発により誕生した再開発ビル・アコスが開業して以来、店舗利用者と駅利用の通勤・通学者の放置自転車が店舗周辺の市道や県道の歩道上に混在する状態が長く続いてきた。アコスの駐輪場は丸井の地下に約300台(現在、一部故障中で約170台)のみで慢性的な不足に陥った。市は定期的な放置自転車の撤去や指導を繰り返し行ってきたものの、決め手となるものがなかった。
 「特にアコス南館、ヴァリエ前の広場は、市道であり市の条例による放置禁止区域だが、買い物客と駅利用者の自転車が混在し、明確に区別できないため、いわば容認せざるを得ない状態だった」(市交通対策課)という。
 市はこのジレンマに、独自に昨年7月に草加駅東口の実態調査を実施。ピーク時間帯は午後3時で1816台の放置自転車があり、アコス南館前の広場だけで最大570台に上った。また、2時間以内の放置駐輪が最大で437台、半数以上が2時間以上の長時間の駐輪であることがわかった。
 こうした分析から、短時間の店舗利用者とそれ以外の自転車を区別・整理し、長時間の駐輪は民間駐輪場への誘導を促すため、、市営有料駐輪ラックの設置を決めた。市内では松原団地駅西口に民営の駐輪ラックが設置され、一定の効果をあげた前例もある。
 駅周辺の交通量の多い道路上に、こうした駐輪ラックを設置する場合は、道路法に基づく道路構造令に準拠し幅4bの安全スペースを確保する義務があるため、今回確保できたのは約350台分。
 市議会9月定例会に「草加市駐輪場条例」を新たに提案し可決され、準備は整った。駐輪ラック業者が決まり次第、早ければ今月中に設置工事に入る。市営駐輪ラックは、東口のアコス南、北館周辺5か所に設置、2時間まで無料(2時間経過後は2時間ごとに100円、原付は200円課金)となる。供用スタートは、来年1月中旬を予定している。また、同草加駅西口(駅前近く)にも今月15日から、民有地を借り受け約700台分の短時間駐輪場(約1000平方b、ゲート式平置き)を設置する。こちらは、3時間無料(3時間経過後は3時間ごとに100円、原付は200円課金)となる。いずれも24時間年中無休で、48時間を超えた駐輪は撤去される。東口の駐輪ラック設置後しばらくは、放置抑制に向けて市委託による指導員の配置と撤去を続ける。
 菅沼茂夫・市交通対策課長は「市営駐輪ラック設置で、利用時間帯のピークや利用者数などのデータも把握できる。放置しにくい環境づくりも含め、効果を見極めながら、新たな用地確保や地下式駐輪場、駐輪ラック増設などの恒久的な対策の必要性について検討をしていきたい」という。市内4駅の状況では谷塚駅、松原団地駅も100台以上の放置が見られ、こちらの改善に向けた課題残されている。
 草加市は観光事業に力を入れているが、駅前はまちの顔ともなるべき場所。見苦しい放置自転車だらけの景観から早く脱皮すべきだろう。市の対策が注目される。(金子 貞雄)

>戻る