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文化核の拠点として検討・綾瀬川左岸南側用地

2013.7.15 (草加市)
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 草加市の中心部に位置し、草加ふささらまつりをはじめとした各種イベントの会場としても欠かせない、「綾瀬川左岸広場」(同市松江)が「防災機能を持った市民に親しまれる公園」として現在、整備が進められ、来年3月に完成する。その一方で、公園と隣接の綾瀬川左岸南側公共用地(冨士皮革跡地)には、未だ活用のめどが立っていないのが現状だ。広場周辺は、市が進める、かつての草加宿のにぎわいを現代風に再生しようという、「今様・草加宿」推進事業のエリアでもあり、その活用の方向は市民の関心も高い。


 同左岸広場は、古くはレンガ工場、そのあとは大手電機メーカーの物流倉庫があった場所。1986年ごろ、市の公共用地として市土地開発公社が所有し、96年から暫定的な広場として利用されてきた。
 2007年から、「今様・草加宿」推進事業により、国のまちづくり交付金を活用し用地取得が始まった。09年には都市公園として整備されることが決まり、市民からの意見を反映した計画案がまとまった。土地開発公社所有地、民有地の用地買収により、全体計画面積約4・1fの同公園整備工事が2009年6月から始まった。第1期は、北側区域約2・9fを整備。広場部分を水はけなどよくするダスト舗装、雨水排水設備、トイレ、水道、公園灯などの設置、常緑樹や針葉樹など四季を通じた樹木の植樹、シラカシ、マテバシイなどの燃えにくい、発火しにくい樹木による「防火樹林帯」などの整備が完了。昨年度から始まった第2期工事の南側区域約1・2f分は、噴水や修景水路、あずまや、トイレなどのほか木製遊具などがある「子ども広場」など整備する。防災機能として、防災用トイレ8基、かまどベンチ4基なども設置される。綾瀬川沿いには、国土交通省によりラグーン(親水護岸)も整備された。
 市危機管理担当によると「災害発生時には付近住民の1次的な避難場所となり、広場は臨時ヘリポートとなり、自衛隊や消防、警察関連の活動拠点となる」という。広場東側には新たに幅平均12b、全長約540bの市道が今年度末までに整備され、南側は県道草加流山線に接続される。
 市みどり公園課・石川直浩課長は「草加松原遊歩道、綾瀬川とも一体化した都市公園として、各種イベントが楽しめる駅からも近い、市の中心的な市民の憩いの場となる」という。

 しかし、その一方で、現在、暫定的にスポーツ大会の会場などで使用されている旧冨士製革跡地の南側公共用地(約1万3000平方b)は、その活用方法が未だ確定していない。これまで産業会館建設や博物館などの提案もあり、4年前に関係部署による庁内会議で、公園北側の文化会館や市民体育館のある地区も含めて検討が始まった。文化・体験ゾーンやスポーツ、商業ゾーンなどの案が浮上したが、東日本大震災の発生で中断し、さらに2016年からの公共施設の配置計画や都市計画マスタープランの見直し、新市庁舎建設の検討など始まり、事実上ストップの状態だ。
 市総合政策課・小林勝治課長は、「南側公共用地の活用については、現在は白紙の状態。まちの中心地に位置するため、当面は暫定的にスポーツイベントなどで市民の皆さんに使ってもらい、都市計画マスタープラン、公共施設配置計画を決める中で、将来に備えた種地として温存していく」という。
 2005年度から始まった「今様・草加宿」推進事業は、2015年までが事業期間。現在、観光を主要事業として打ち出す草加市にとっては、観光資源として活用するのも、ひとつの方法だろう。ほかにはない、観光客を呼び込む拠点としての活用も期待されるところだが、今後どのように活用されるのか注目される。
(金子 貞雄)
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