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「定期パト」で景観チェック・市道の街路樹管理

2013.6.3 (越谷市)
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 まちを緑に彩り、二酸化炭素を吸収するなど景観や環境にも効果があるとされる街路樹。ふだん何気なく過ごしているが、よく見ると車道に枝や葉が大きくはみ出していたり、歩行者の通行の妨げになるケースも。今回、読者から「(市や町は)緑を大切にしようと呼びかけているのに、街路樹の枝は大きく切られ、中には枯れてしまうものもある。これから夏になり、歩行者の日よけにもなるのに、どうして切ってしまうのか」という疑問が寄せられた。そこで街路樹の管理について、越谷市に詳しく聞いてみた。

 越谷市内には現在、市道に約7100本もの街路樹が植えられている。内訳はクスノキが約1350本と最も多く、次いでケヤキ約1100本、イチョウ約1050本、ハナミズキ約1000本と続く。いずれも街の景観をよくするのと、ドライバーの視線誘導、二酸化炭素の吸収などを目的に植えられている。種類は車の排気ガスに強い種類を選んでいるという。
 市内の街路樹を管理する、市維持管理課・海老名達也課長は「枝が民家の敷地に入っているなど枝が伸びすぎているケースや、信号機や道路標識が隠れているなどのケースを発見や通報を受けたら、速やかに枝を切っている。定期的にケヤキやイチョウは2年に1度は枝を切るようにしている。また、職員によるパトロールも実施している」と話す。
 市民からの苦情は年間10件ほどで、「信号機が見えにくい」などの通報が多いという。枝の選定のほか、特に晩秋のイチョウ並木の落ち葉の清掃には手間がかかり、落ち葉には油分が含まれているため、足で踏むなどすると滑りやすいため、注意が必要だ。こうした枝の選定や落ち葉の清掃などは委託業者による作業も多く、今年度は年間3000万円の費用がかかる予定だ。
 市内弥栄二丁目に住む、主婦・村上瑛子さん(69)は「近くを散歩すると、せっかく植えた街路樹の枝が切られていることがあり、緑が減ってしまう。日よけにもなるので、なるべく枝を残してほしい」と訴える。越谷市内は区画整理された場所が多く、街路樹も計画的に植えられているので、切られてポツンと空間ができてしまうと、目立つのだろう。
 街路樹の植樹計画はどうなっているのだろうか。同市道路建設課・小川和彦課長は「街路樹は駅前や郊外などでは違った種類の物を植えている。自治会などからの住民要望で木の種類を決めることもある。花の咲く木や排ガスに強い木など希望は様々。高さは8bを基準にあまり高くならないものを選んでいる。最近の傾向として落葉しないものの希望も多い」と話す。街路によっては木の種類を統一し、「〇〇〇(木の種類)通り」などの名称を付けて、市民に親しんでもらうケースもある。
 枝や葉だけでなく、木が大きく成長すると、根も大きく張り出し、路面を盛り上げるケースも出てくる。特に歩道を痛め、歩きづらいだけでなく、転倒の危険も伴うため、注意が必要。そのため、一定の間隔をあけて植樹する。これから夏を迎え、枝が成長して、歩行の妨げになることもあり、適切な管理が必要だ。
 木の緑は目にはやさしいが、管理には多額の費用がかけられている。「通行の障害になるケースがあれば、すぐに通報してください」と市は呼びかける。枝が伸びすぎている場合はけがのもとにもなるので注意が必要だ。自治会と市が連携して街路樹を管理する「通報システム」などを構築して、無駄なく効率的な管理を考えるのも一つの方法かもしれない。
 (安部 匡一)
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