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可燃ごみ再び増加傾向・求められる分別徹底

2012.11.5 (越谷市)
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 ごみ減量も頭打ち。東部地区の5市1町でつくる東埼玉資源環境組合(管理者・高橋努越谷市長、構成団体=越谷市、草加市、三郷市、八潮市、吉川市、松伏町)はこのほど、2011年度の可燃ごみ(家庭系)の搬入量をまとめた結果、8年ぶりに増加に転じたことを発表した。可燃ごみは2003年度をピークに各市町で、ごみの分別・資源化の取り組みを進めてきたおかげで、毎年減少していた。同組合では「可燃ごみの組成(内訳)を見ると、紙・布、プラスチック類には多くのリサイクル可能なものが見られた。今年度も9月末現在で、依然増加傾向となっている」と警鐘を鳴らしている。ごみの分別は各市町で取り組んでいるが、リサイクルが定着する一方、消費が増えているのか、各市町では、その原因を探っているが、明らかな原因にたどりついていない。

 同組合によると、昨年度の総搬入量は24万4484d(うち家庭系17万9184d)で、1人1日あたりの家庭ごみの排出量は、約550cで、2010年度と比較して、約2cの増となり、総搬入量では年間1715dも増加した。構成市町別では、最も少ない吉川市で1人1日あたり約532c、最も多い八潮市では同約592cと大きく約60cの差が出ている。
 可燃ごみの搬入のピークは2003年度。年間の総搬入量は28万2708dにまで達し、翌2004年度には、自己工場(第一工場=1日焼却能力800d)だけでの処理が困難になり、三重県伊賀市の清掃工場にお願いして処理する緊急事態に。年間約9800dが「オーバーフロー」する事態になり、他市での処理という苦い経験を経て、構成自治体に「ごみの分別」を徹底するよう呼びかけた。
 各市町では、緊急事態を市民に訴え、2006年度から、古紙や布など再生可能なものはリサイクルするよう徹底して、可燃ごみ減量に力を入れた。その取り組みの成果と市民の理解協力があって、06年度から急激に減少し、2010年度には総量で約4万d、1日あたりでは653c(03年度)から548c(10年度)まで減らした。
 ところが、昨年度増加に転じた。同組合の岩上福司事務局次長は「可燃ごみの内訳は、紙・布類が25・4%を占めていますが、このうち18・4%はリサイクル可能な段ボールや雑誌が含まれていた。また、プラスチック類にも多くのリサイクル可能なものが混入されていて、さらなる分別の徹底をお願いしたい」と話している。
 構成自治体で最も規模の大きい、越谷市では2011年度に年間7万5469d(家庭系可燃ごみ)と前年度より398d(前年比プラス0・53%)増えた。その原因について、同市の笹野佳代子環境経済部副参事は「昨年度、可燃ごみが増えた原因として、うるう年と人口増の影響があるのではないかと考えている。紙の混入がまだ多いようなので、古紙のリサイクルについてさらに啓発を強化したい」と話している。
 越谷市では2006年度から、ごみ減量を徹底させるため、リサイクルを進める「15分別回収」を開始。さらに紙のリサイクルに力を入れようと、紙のリサイクルを呼び掛ける「雑紙モニター」制度を2010に発足。自治会で雑紙(菓子箱やティッシュペーパーの箱など)のリサイクル強化も呼びかけている。
 ごみの増加は処理のための税負担の増加につながる。昨年度の分担金と負担金の合計は55億円。この分担金は構成5市1町で、経費に対して平均割15%と搬入割(前年度のごみ搬入量の全体での構成比)85%で構成されている。もっとも多い越谷市が17億円(昨年度)、少ない松伏町が3億円(同)となっている。
 各市町では、ごみ排出量目標を掲げ、努力を続けている。「分別」を進めて5年が経ち、市民に定着した。しかし、紙類などは捨てがちだ。単身世帯が増えるなど生活スタイルが変化し、食品容器類などのごみも増える傾向。負担額を増やさないためにも各市町でのさらなる啓発が重要になってくる。
 (安部 匡一)

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