写ったぁ

水上由貴さん・女性の木工職人

2012.5.28 (三郷市)
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 力仕事が多い家具製作は男ばかりの世界だが、その中で全国的にも珍しい女性の木工職人。修行を経て7年前に独立、注文家具や木のおもちゃなどの設計・製造を手がける「ゆき工房」(三郷市鷹野2の429)を立ち上げ、腕をふるう毎日だ。
 4年制大学を卒業後、大手キッチンメーカーに就職し営業を担当。お客からの特注品の要望に合わせて図面を描いたり、それを制作する木工職人たちの仕事ぶりに触れるうちに、自分で作ってみたいと思うようになった。知人を通じて知り合った三郷市内の木工所に週末に通い、家具づくりの基本を学び、入社4年後に会社を辞め約2年間本格的に修行。「子どものころから絵画や工作が大好き。自分でイメージしたものが自分の手で形になることが、楽しくてしょうがなかった」。
 29歳のときには、あこがれていた中国に語学留学生として約1年半渡り、大学に通う合間に骨董家具の店舗や工場を回り、中国家具の伝統的デザインや装飾についても勉強した。帰国後、工房を旗揚げしたものの宣伝する資金もなく、会社員時代の得意先や、上司や先輩の紹介、飛び込みなどで営業先を広げていった。「いろいろな場所で多くの人と出会い交流する中で、私という個人を知ってもらい、人脈も広がり注文が入るようになった」と感謝を忘れない。
 家具づくりの心構えは、「安全で使いやすく、スペースに無駄のない、女性ならではの視点とアイディア」と強調。これまでに、引出し・棚付きのテーブルや個人住宅の曲線を生かした収納家具、福祉施設のカウンター、車の荷室棚など多彩な独自の設計家具を手がけてきた。大手住宅メーカーの都内ショールームなどにも、オリジナル家具が展示されている。
 「技術的にできない、とは絶対に言いたくない。お客様に喜ばれるものを提案していきたい」と、子や孫の代まで使える家具づくりを目指す。37種類103個の木の組み合わせで、無限の形をつくれる「おとぎの国の積木ちゃん」も考案、注目されている。
 休日には、サイクリングや凧作り、国際交流活動などに没頭。「性格は楽天的なんです」と、いつも笑顔とチャレンジ精神にあふれている。千葉県流山市出身。
(金子 貞雄)

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