Backnumber: 2006年 2007年
とーよみの目

病気児など対応できず・民間管理の八潮駅前保育所

2007.9.24(八潮市)
とーよみの目写真
立地がいい駅前保育所だが、障害児などの受け入れはできない
  八潮市内の市立保育所(園)は現在9か所。4月に開園した八潮駅前保育所は八潮市立という冠と、市に基づく方針のもとに民間業者が運営する、市内初の指定管理者制度を導入した保育を行っている。しかし一方で、同市保育所(園)では病中の保育はしない。また、障害児の受け入れを行っているのは南川崎保育所のみ。病児と障害児の受け入れが課題になっている。
 八潮駅前保育所は生後6か月から2歳までの30人を通常保育するほか、1時間400円という低料金(市設定料金)で一時預かりも行っている。さらに、駅前という利便性に加え、市内市立保育所への送迎も行うなど、核家族で働く保護者の力強い味方だ。
 昼食は園内で作り、入園前の面接でアトピーやアレルギーなどをチェックする。マンション探検、駅商業施設フレスポでの買い物体験、TX八潮駅探検など、駅前ならではの行事も行った。カードで登降園を管理、降園時には1日の様子の静止画像を映し出す機械を設置するなど、最新システムの導入は民間ならでは。
 駅前保育所を管理する潟Rビーアンドアソシエイツの花房健専務取締役は、「前身は1948年に大師山報恩寺境内に開設された保育園。保育の質には自信があります」と胸を張る。2歳の娘を預ける母親も「保育時間が長く、通勤にも便利。迎えに来るとどの先生であっても今日一日の子どもの様子を教えてくれるので安心ですね」と満足気。市ふれあい福祉部子育て支援課の恩田重雄保育係長は、「民間から見た形での保育。行政にない部分を生かしている」と評価している。
 一方、市保育所(園)では病中の保育はしない。「仕事も休めないときもあるし、預けられると助かる」という保護者のニーズもあるが、医師との連携や健康児と病気児の分離などの問題から難しいようだ。就労年齢が高くなっている昨今、保護者の親も働いている場合が多い。「(離れて住む)親に頼めなければ自分が休むしかないですね」と母親はいう。
 また、障害児の受け入れを行っているのは南川崎保育所のみ。能力に合わせた1対3のきめ細やかな保育が必要なため、その受け入れ人数はわずか9人。さらに、市内で障害児を受け入れる私立幼稚園がないため、ほとんどは市外に通園するしかないのが現状だ。「地元で友達ができない」という切実な問題もある。
 では、民間に委託してはどうだろうか。潟Rビ―…では、運営保育所5か所のうち、3か所で障害児保育を行っている。市の方針があえば土台はある。花房取締役によると、「病中保育は、駅前保育所では部屋数の問題から預かりはやはり難しいが、保育所が病院内にあればそれも可能だろう」という。たとえば、病院の一室で病中専用の保育を民間に委託したらどうか。ニーズがあれば対応するのが民間の強みだ。行政と民間のコラボは、古い型にはまる必要はない。
 
(新井 真由美)
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