(越谷市)
待たれる大袋駅西口開設・「西口線」が開通するけれど 消極的な東武鉄道
  越谷市の大袋駅西側に都市計画道路・大袋駅西口線の整備が進み、2010年度末にも駅前広場を含めて開通する。これまで、同駅周辺は道路が狭く、市内で唯一駅前にバス路線がなかったが、これにより駅周辺の交通体系が大きく変わる。しかし、同駅には肝心の西口はなく、今のところ駅西口の開設の予定はない。このままでは、西口線ができても踏切や地下通路を利用して、駅東口にでなくてはならず、今までと変わらずで、早期の駅西口開設が望まれる。

用地買収も進み、駅前広場用地も確保されたが、
肝心の駅西口の開設はまだ未定だ
 
 大袋駅西口線は、大袋駅西口から西大袋土地区画整理事業地までの650b(総延長は1860b)で事業が進んでいる。幅員は27bとこれまでの大袋地区にはない広い道路となる。併せて4000平方bの駅前広場もでき、大型バスの通行もできるようになる。2000年に事業認可。当初は06年度の完成を予定していたが、用地買収に時間がかかり、05年度から事業開始。用地買収は昨年度末で89%(総用地買収面積1万6300平方bのうち1万4580平方b)を終えた。残る地権者は4人(全体は65人)。総事業費は53億5000万円を見込んでいる。
 現在、駅前広場の部分が整地され、移転したスーパーが仮店舗を設置し、営業している。同市の岩上福司道路街路課長は「用地買収も順調に進み、来年中にも買収を終えたい。現在も交渉中だ。開通すれば、駅周辺の交通網はガラリと変わるはずだ」という。開通すれば駅西口から北部市民会館前を通り、県越谷児童相談所そばまでが結ばれ、これまで、車も歩行者も狭い道をひやひやしながら通っていたが、少しは解消されそうだ。


 肝心の大袋駅西口は越谷市が東武鉄道に開設の要望を続けているが、鉄道側に開設の意思はなく、駅開設の費用は市が負担することになりそう。同駅は市内でただ一つ、エレベーターやエスカレーターもないバリアフリー化されていない駅。このため、エレベーターなどのバリアフリー化工事も一緒に行うため、20億円程度かかる見込みだ。同市建設部では「来年度から、駅の設計に入れれば。駅前線の開通には間に合わないが、少しずれて駅開設ができるはず」としている。駅は全面的に改修され、隣のせんげん台駅のように橋上駅の構造になる。
 同駅西口の越谷市恩間に住む会社員、土屋昇さん(51)は「大袋駅周辺は高架になっていないので、朝などは踏切が閉まったままで、東口への通行ができない。駅西口ができれば、安心して駅を利用することができる。早く西口をつくってほしい」と訴える。
 同市内の北越谷駅以北は鉄道高架がされず、今後の予定もない。同市石崎信都市計画課長は「現在も隣の春日部市、杉戸町と一緒に国などに鉄道高架を要望している。なんとか実現するよう自治体が連携して要望は続けていく」としているが、実現のメドは立たない。
 将来は大袋駅西口線は西大袋土地区画整理事業地までが結ばれ、大袋地区の基幹道路になる。新しい地区センターや商業施設の建設も予定され、新たな住宅街になる。ただ、従来の駅西口の商店街がすたれてしまう恐れもあり、駅前の活性化も課題だ。バス路線もできることで、高齢者らの足もでき、行動範囲も広がる。とにかく駅西口の開設が急がれるが、東口周辺の整備も待たれる。市内で取り残された感のある大袋駅だが、これを機に駅とその周辺のバリアフリー化も進めてほしい。
  
(安部 匡一)