(草加市)
放置自転車撲滅に本腰・条例改正へ 急げ駐輪場整備
 草加市は新たな放置自転車(原付バイク含む)対策として、放置禁止区域外と駅構内、松原団地内通路通などの公共的な私有地での放置自転車を移送撤去できるようにする条例一部改正案を6月議会に提案、可決すれば9月から施行する。

放置自転車が多い草加駅東口
 
 草加市が年間1万台を超える放置自転車の移送撤去、処分等の対策にかける予算は年間約3000万円。昨年12月から市では、移送撤去した自転車を1か月保管後、引き取りがないものはリサイクル(自転車軽自動車商組合草加支部に売却とシルバー人材センターに無償譲渡)している。年間4000台以上は費用をかけて廃棄処分される。
 草加市内4駅周辺の一日あたりの平均放置数は1100台(昨年11月調査)、草加駅650台、松原団地駅280台に集中。社会問題化していたピーク時の4400台(1989年)から比較すると駅周辺の放置は、大半を占めていた通勤通学者をターゲットに民間駐輪場整備や朝の通勤通学時間帯の禁止区域での移送撤去を定期的に行い激減、ほぼ一掃された。
 しかし、近年課題となってきたのが昼間の時間帯の駅前商業施設周辺。駅前に商業施設が増えたため、通路などが利用客の自転車の放置で埋め尽くされる状態が続く。神岡友光市民安全課長は「問題は駅前商業施設の営業時間帯で、利用客が集中する昼から夕方がピーク。客向けの駐輪場が不足しているため駐輪場整備が急務だが、用地確保が課題」という。

 放置数が多い草加駅では昨年、客向けに高架下に駐輪場を設けたがまだまだ足りない状況だ。東口には、アコスの客向けの地下駐輪場はあるものの「遠くて不便」と、利用率は低い。現在は、商業施設側が営業時間帯に整理員を配置することで乱雑な放置はあまりされてはいないが、根本的な解決には至っていない。
 松原団地駅は商業施設、市立中央図書館がある西口周辺が課題。こちらも専用駐輪場はあるが遠く、通勤通学者に占領されている状況。市は草加警察、商業施設などとの連携で、対策協議会をつくり一定時間以上の放置を防止するため、商業施設利用客向けのルール作りに取り組みたい考えだ。
 放置自転車は、歩行者や車イス、ベビーカーの通行の妨げとなり、視覚障害者のための誘導点字ブロックもふさぐ迷惑行為。災害時の避難路や緊急車両活動の邪魔にもなる。放置自転車が盗まれるケースも多発、ひったくりなどの街頭犯罪に利用され、また放置される悪循環もある。自転車が放置される乱雑なまちの風景を一掃してきれいにすることが、あらゆる犯罪防止にもつながるはずだ。
(金子 貞雄)