(越谷市ほか)
問題化する保育料滞納・東部5市1町 問われる親の意識
保育料の滞納が問題になっている。東部地区5市1町の滞納状況等は別表の通り。  保育料は、国が定めた上限8万円を越えない範囲で家庭の収入と児童の年齢に応じて各自治体が決めている。越谷市の場合は上限が61,200円。下限は3,140円。生活保護世帯は無料。

増える保育料の滞納(越谷市立中央保育所で)
 
 児童福祉法に基づき、仕事、病気等で保育できない場合、申請があれば保育を引き受けねばならない。  希望者は多く、設備、態勢の限界から全員を即座に引き受けることは出来ないので、各家庭の状況を踏まえて選考が行なわれる。そのため、いわゆる待機児童が出てくる(別表参照)。
 こうした状況の中で滞納問題が生じている。
 滞納の理由としては前年度との生活状況の変化ということもあるが、徴収に努める保育担当者によると、支払いの順序を後回しにしている、怠慢、逃げ口上、など、問題にすべき例が挙げられる。
 全国を見ると滞納者の子供が通園できなくなるという仕組みを導入している自治体もある。
 滞納と通園の関連について聞いたところ、「保育はあくまでも福祉です。福祉である以上、児童をやめさせるわけには行きません」と越谷市保育課石塚滋課長は答える。「料金の問題と福祉を直結することはできません」という判断である。  確かに子供に罪はないし、厚労省の見解も保育拒否には否定的である。
 滞納者に対しては担当課は電話による催告、督促状送付、戸別訪問などによる徴収の努力を続けている。「強制的な措置も取れないわけではないが、やはり順序を踏んで」と同課長。  また、吉川市子育て支援課山崎隆課長は「出来るだけ相談に乗って、分納などの方法を提示しています」と話す。
 残念ながら、これが滞納者から見れば、福祉ゆえに保育拒否はしない、督促、徴収も他の負債、ローン等に比べれば柔らかい、ということになるのではないか。  支払いの順序を後回しにしているケースには法に対する甘えがあるように見える。まして、怠慢、逃げ口上となると論外である。
 保育担当者の中からは「払うのは当たり前。個人としては、いい加減にして欲しいというのが本音です」という声も出ている。
 さらに待機児童の問題がある。待機児童をかかえる親には滞納など実に納得できない状況であろう。
 法への甘えから滞納がある一方で待機児童がいる。
 行政は徴収に努めているが、このまま労力だけを注いでも解決しない問題であろう。
 待機児童の親に答えるためにも、保育料をきちんと支払い続けている親の納得を得るためにも、思い切った手立てが必要である。
(加藤 誠一)