(草加市)
「見守り隊」で防犯効果・ピーク時の3分2に 安全なまちづくり
 犯罪検挙率の低下などを背景に、市民を巻き込んでの防犯活動が全国的に高まりを見せている。草加市では、市民、警察、市が連携・協力して防犯活動を展開するため、2005年12月に「みんなで取り組む安全安心まちづくり宣言」を制定。宣言の理念を具体化した安全安心まちづくり計画を昨年度から5か年計画で実施中だ。

「見守り隊」のステッカーをはった車で町を「パトロール」
 
市民ボランティアによる各地区の自主防犯パトロール隊、パトロールステーション(民間交番)などが核となっているが、そのさきがけともなったのは、03年11月に始まった「そうかまち見守り隊|防犯情報通報ネット」だ。「みんなが見ている」という犯罪抑止効果を主眼とした活動で、当時、ひったくり被害が急増、ピーク時には年間579件(01年)が発生したことがきっかけ。
 銀行や郵便局、民間事業者などと市と警察が地域安全協定を結び、外回り営業車にステッカーを張ってもらい、外回り中、犯罪などを目撃したら通報してもらう方式で、ひったくり犯の検挙につながったケースもある。現在18団体約900台が活動中。子供の安全確保を目的とした、自転車見守り隊もつくられ約2万台が活動。年4回、見守り隊通信発行、犯罪発生地点を記した「安全安心マップ」も駅やスーパーなどで配布している。
 ひったくり被害は、常習グループの検挙、各地区で始まった市民ボランティアによる防犯パトロール隊の効果などで激減。昨年は131件だった。神岡友光市民安全課長は「パトロールによる抑止効果は高い。ひったくり被害は大幅に減ったが、近年は自動車・自転車盗が増加傾向、新たな課題ともなっている」という。

 一方、市内4か所のパトロールステーション(民間交番)には、警察OBの防犯パトロールアドバイザー6人が交代で常駐し、地域の防犯パトロール隊を指導。夜間は市委託の警備会社が定期パトロールする。今年度、谷塚駅西口にも設置予定。アドバイザーの一人、齊藤龍文さん(63)は、地域のパトロール隊には、@地域の地理を良く知るA不審者への声かけBパトロールのアピールC不審な車のナンバー記録、などの基本をアドバイスする。「このステーションに常駐することで皆さんに安心感を与えるし、気軽に相談に来られる場になれば。犯罪をみかけたら躊躇せず110番通報を。そうした意識が皆さんに浸透してほしい」という。
 市の05年度市民意識調査では、市の防犯対策満足度は1割未満(満足、やや満足合わせ8.9%)。今後大切な防犯対策としては、パトロールステーションの増設34・2%、行政・企業の見守り隊拡充20・4%などが上位。
 市では、草加署と連携し来月にも、携帯電話による双方向性の「安全安心情報共有システム」もスタートさせる予定。犯罪発生情報などをリアルタイムで提供する。
 犯罪を見逃さない、見てみぬ振りしない、など市民ぐるみで関心を高めていくことが犯罪防止につながる。
 
草加市の安全安心まちづくりの主な取り組み ▽地域住民との連携・協力(自主防犯活動・防犯ボランティアの支援=現在、町会・自治会、婦人会など約100団体が自主防犯パトロールを実施)▽パトロールステーション・安全安心ステーションの設置・運営(市の防犯パトロールアドバイザーやボランティアが立番、市委託の警備会社によるパトロール)▽スクールパトロールステーションの設置・運営(PTA、町会・自治会の協力でボランティアで運営、学校不審者の防犯、下校時の児童の安全確保など)▽駅周辺環境浄化対策(草加駅西口には監視カメラを設置、警察による違法駐車取締りや風俗店への立ち入り指導、捨て看板・違法チラシの撤去など。草加駅西口店舗経営者によるピースタウン協議会設立)。