(越谷市ほか)
小・中学校とも平均1%の滞納率・東部6市町の給食費 八潮は中学校6%と高率
 今、給食費の滞納が社会的な問題になっている。全国では100人に1人が未払いといわれている。東部地区5市1町の滞納状況は別表の通り。市、町によって集計日は異なるが、06年度の状況は推察できる。経済的理由による滞納も含まれているが、問題になるのは、それ以外の滞納家庭である。  

越谷市で出されている学校給食のメニュー
 
もちろん、各市町は督促を行なっているが、児童への配慮から、やり方は慎重である。滞納家庭では放置したままでも通ってしまう、という気持ちになるのではないか、との印象を受ける。教育委員会の各担当者も、この印象を否定しない。
 実際、教育委員会、学校は滞納額を督促する際、児童に分からないように、傷つけないように、家庭訪問の場合でも児童のいる前で話さないと言う。
 松伏町の校長経験者は、かつて家庭訪問をした際、児童がいる場合は出直すなどの気遣いをしていたとのこと。こういう配慮が生きたのか、成人してから、かつての給食費の滞納分を支払っている人がいる。中学生時代の未納状況を知って「働くようになったら返す」と決意したとのこと。松伏町に2名(共に24歳)。吉川市にも同じような例があると言う(いずれも教育委員会からの話)。
 一律に給食を実施している以上、親が未納だからと言って、児童に食べさせないわけには行かない。不足分は市町が負担することになる。支払いの督促には各市町の教育委員会に属する担当機関が当たるが、具体的な働きかけは現場の学校に依頼するケースが多い。教育委員会で督促状を作成し、各学校で封筒に入れて児童に渡して家庭に届ける。学校が電話する。長期滞納家庭には教師が訪問するなどの努力は共通しているようだ。
松伏町は長期滞納者に向けて、新たに呼びかけの文書を作成しようとしている。給食の意義として、格差のない内容の食事をとらせること、栄養のバランスを考えること、集団生活の中での食事を通してマナーを身に付けること、食材が口は入るまでの流れを教えること、その中で労働や経費についても意識付けをして行く等を盛り込むとのこと(教育委員会担当者)。
 越谷市は「04年度に夜間の電話催告により60万円の入金があり、他にも納入の約束をもらっている。さらに、2月、3月にも夜間の電話催告を予定している」という種子の発表をした(教育委員会給食課)。
 八潮市は電話による催促、家庭訪問による督促の密度を高めたいとのこと(保健給食係)。特に努力を期待したい。
 さらに市の広報やホームページを通しての呼びかけ(草加市)、学校だよりやPTAの会合での呼びかけ(越谷市)、給食だよりでの啓発(三郷市)なども行なわれている。
 だが、結局は「公立学校での義務教育は、授業料、教科書代は税金でまかなうが、衣、食にかかわることは親の負担である。それゆえの保護者である」(松伏町教育委員会の元校長の言葉)という認識の問題に帰着する。
 学校給食法でも「学校給食に要する経費は(中略)保護者の負担とする」(同法第6条第2項)とされている。
 ちなみに近隣の千葉県松戸市では、中学校の給食に選択メニュー方式を取り入れ、A給食(パン、麺)、B給食(和風)、そして各自の弁当の3種の自由選択とした(A、B共に300円)。しかし、給食利用者が95%だという(同市担当者)。
 やはり、給食への気体は高いのである。弁当を持参させたいという主張があるのならともかく、給食に依存しながら、経済的理由以外での滞納は、やはり親の問題であろう。まず、大人がマナーを示さなければならない。

(加藤 誠一)