(八潮市)
来年度から国補助打ち切り・曲がり角のコミュニティーバス 利用者は着実に増加
 八潮市はつくばエクスプレス開業に合わせて2005年8月から、交通不便地域の解消、市民の利便性向上を目的に従来の市内循環無料バスに代わり、民間運営委託の有料の「コミュニティバス」の運行を実施してきたが、今年8月で3年目を迎える。バス利用者は順調に伸びてはいるが、07年度分で国の補助金が終了することで今後、市の負担増が課題となりそうだ。  

お年寄りに人気のコミュニティーバス
 
今月13日からは市役所利用者の要望も多いことから、利便性と利用率アップのため、西ルートの一部を変更、八潮中央総合病院前、市役所、信用金庫前など6停留所を増設し開庁時間帯(午前8時〜午後5時台)のみ市役所まで延伸する。  開業以来のバス利用実績(05年8月〜06年12月)は、総利用者数は10万4554人、一日平均183・4人、一便平均4・86人。05・06年度は月間3000人台を推移していたが、昨年7月から月間5000人を超え、12月は過去最高の6135人の利用があった。
 朗読ボランティアの活動やイベント、病院などに行く際に週2、3回、コミュニティバスを利用するという、仲村英子さん(66)は「施設によっては、駅で乗換えしないといけない不便さもありますが、重宝に利用させてもらっています。できれば高齢者や障害者には待つのも辛いのでバス停に雨風しのげる場所を作るなど、利用者にやさしいサービスを期待します」と話している。

 運営は赤字分を市が年間2000万円を上限に国の補助金を活用して補てんする方式をとっているが、07年度分で国からの補助金1000万円は打ち切られ今後は市の全額負担となる。八潮市生涯学習まちづくり推進課・深井章課長は「市の財政状況から利用者数をあげていかないと、厳しい。1便あたり利用者数10人〜12人程度ほしい。利用率があがり、助成しないで済むことが市の理想。営業努力、PRが必要」と頭を抱える。
 運営委託の東武バスセントラル(本社・東京台東区)との契約では、2000万円を超えた赤字は、同社がかぶることになる。東武バスセントラル・運輸統括部では「13日からの一部ルート変更は、利用実績の多い市役所や病院を入れた。路線上にレジャー・観光施設などが増えれば利用増が期待できるのですが。昼間の時間帯が少ないのも悩み。利用実態をみながら対応策を検討していきたい」と模索中だ。
 高齢者や身障者には、身近な交通手段として生活上不可欠の存在。弱者切り捨てとならないよう、サービス向上も含め活用を考えてほしいものだ。
(金子 貞雄)


<八潮市コミュニティバス>
 鉄道が無い時代の1995年4月から、平日に公共施設をめぐっていた市内循環無料バスが前身。つくばエクスプレス開業により、路線バスが再編されるのに合わせ見直しが図られ、路線バス空白地域をカバー、八潮駅を経由するバスとして、再スタート。受益者負担の原則から有料化した。現在35人乗り小型バスで1日に31便、午前7時から午後9時台に毎日運行。つくばエクスプレス八潮駅を基点に公共施設など経由する、北ルート(エイトアリーナ西、市役所、生涯学習館入り口、八潮団地市民温水プールなど29停留所)、西ルート(保健センター、文化スポーツセンターなど22停留所)の2ルートを運行。問い合わせは八潮市生涯学習推進課TEL996・2111内線885。