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ナマズで郷土学習・全小学校でスタート

2017.11.14(吉川市)
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 「なまずの里」をPRしている吉川市は、ナマズを通して、郷土の歴史や食文化を学んでもらおうと、今年度から市内全小学校で「なまずの学習」をスタートさせた。教材は市内で養殖されている「日本ナマズ」。3年生の総合学習や社会科の時間に、市内でナマズ料理を提供している3店の経営者や料理長が講師となり、舟運で栄えた吉川の歴史、ナマズなどの魚料理の食文化を伝えている。実際にナマズをさばき、味わってもらうユニークな学習で、市側は「子どもたちに地域への関心を深めてもらい、命についても考えてもらう絶好の機会」として力を入れていく方針だ。

 同市は養殖した日本ナマズ(マナマズ)を使ったナマズ料理が盛んで、「なまずの里」でのまちおこしを目指している。しかし、「転入者の多くはナマズを食べたことがなく、認知度が低い」(中原恵人市長)。このため、今年2月18日には、ナマズ料理を伝統としている全国の自治体などに呼びかけて、初の「なまずサミット」を市内で開催している。

 こうした中で市は、「認知度アップには、まず足元から」と、小学生対象の「なまずの学習」を吉川小学校(7月10日)からスタートさせた。

 2回目の学習は、10月26日、北谷小学校(植野広行校長、児童468人)の3年生の社会科の時間に行われた。

講師は、市内の割烹料理店「割烹ますや」の社長、横川則雄さん(68)と同店の料理長、藤茂さん(52)の2人。

 横川さんは、スライドを使って、中川に架かる吉川橋がまだ木橋で、子どもたちは川で遊んでいた、和20年代頃を振り返り、馬車でしょうゆを運んでいた地域の歴史を説明した。

 また、加藤さんがナマズをさばいて見せると、児童らは流れ出る血に驚きながら、さばかれた後も、ぴくぴくと動くナマズを興味深そうに見つめていた。用意されたナマズの「たたき」を試食した児童らは、ナマズに触れ、「ナマズの餌(ルビ・えさ)は」「料理で気を付けることは」「どの辺に生息しているのか」など盛んに質問していた。

 山室啓太君(8)は「実際に食べてみておいしかった」と言い、谷山こころさん(9)は「学校で飼育しているナマズより大きくて重かった」と驚いていた。

 この日は、中原市長も授業を参観し、「さばくと血が出る、当たり前のことを知らない子が多い。命を頂くということに考えを深めてほしい」と話した。

 同市教委は「今後も、ナマズの味や生態と共に、市の歴史を子どもたちに知ってもらうこの『なまずの学習』を継続していきたい」としている。
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