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夏が旬の甘さ持ち味・「吉川ねぎ」国の指定産地

2017.1.1(吉川市)
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 吉川市の「吉川ねぎ」は夏が旬。同市は国が夏ネギの安定供給のために指定する「指定産地」に県内唯一指定されている。柔らかさとみずみずしさ、甘みと辛味のバランスが絶妙とされる。夏ネギは7〜9月を出荷時期として生産されるネギのこと。指定産地になると、国の「野菜生産出荷安定法」により、市場で著しく価格が下落した場合、生産団体(JAなど)に補助金が交付される。

 同市の夏ネギの年間出荷量は年間712d(2014年、農林水産関係市町村別統計から)。同市は古くから生産者同士の結束が強く、1975年には、全国初の野菜の共同出荷のため「真空予冷庫」(倉庫)が出来た。生産者の一人、渡邉康雄さん(64)(市内川藤)は47年のベテラン農家。通年で生産をし、仲間約10人で主に県内のスーパー、生協などに共同出荷している。特に渡邉さんが重視するのは畑の土作り。「バガス」(サトウキビ搾汁後の残りかす)と呼ばれる飼料を土に混入して、品質の良いネギを育てる。

 「年間生産で連作が多く、土をきちんと作らないと、ネギが育たない。試行錯誤しましたが、この土でネギが太くなり、味に甘さが出ます。減農薬にこだわっています」と渡邉さん。

 技術は長男、慎也さん(33)に引き継がれている。渡邉さんは「ネギは露地栽培だから、天候にも左右される。安定して、おいしいネギをつくるには、まだまだ勉強です」と話す。同市は昨年11月、初めて「全国ねぎサミット」(東京・大井競馬場)に参加して、吉川青年会議所などが考案した「吉川ねぎ」入りの「ナマズのつみれ汁」を販売して話題となった。生産者は大いに手応えを感じたため、行政側も全面的に夏の「吉川ねぎ」売り出しをバックアップしていく方針だ。