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けが防止の”安全畳”開発・衝撃軽減で車いすOK、介護も楽に

2020.3. 23(八潮市)
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 高齢者が転倒してもけがせず、車いすも大丈夫という、“安全畳”を八潮市木曽根の「大山畳店」(大山勝代表)がこのほど開発した。「リフォーム畳??」と名付けられたこのオリジナル畳は、畳表をクッションシートに替え、畳床との間に板材をはさむ独自の製法で、衝撃吸収性に優れている上、適度の硬さで車いすでも沈まない。革新的な事業展開や技術開発で飛躍を目指す中小企業を表彰する県の「第9回渋沢栄一ビジネス大賞」(2月5日、大宮ソニックシティ)で「特別賞」を受賞したが、高齢化社会が急速に進む中、「介護予防にもつながる新しい床材」として注目を浴びている。

 同店は、越谷市内の畳店で修業した大山代表(63)が1980年に創業。妻、惠美子さん(60)、長男の勝也さん(31)の3人で家族経営している。

 近年の住居は生活様式の変化で、フローリング(板張り床)が主体となり、高齢者もいすやベッドが便利なため、和室が消え、畳の需要が激減している。こうした中、同店は畳の注文が減る一方で、筋力低下による高齢者の転倒事故が増えていることに着目し、「畳の技術を生かした安全な製品が作れないか」と、工夫を重ね、オリジナル製品の試作を重ねてきた。

 試行錯誤の末に完成させた「リフォーム畳@」の特徴は、畳表を床張り用のビニールのクッションシートに替え、畳床との間に板材をはさみ、適度な硬さと柔軟性の機能を持たせているところ。このため、車いすでも沈み込まず移動がスムーズにできて、水拭きもできる畳になった。

 転倒時の衝撃度は東京都内の研究所の実験で、板張り床の約3分の1にまで大幅軽減されたという。同店は2014年にこの製法で特許を取得。翌年、洋室でもこの畳で改装できるとして、「リフォーム畳??」として商品化した。

 昨年は、八潮市の「八潮ブランド」認定品となり、介護保険の住宅改修助成金制度も適用された。シート材の図柄は豊富で、「見た目は板張りにしか見えない洋室にもなる」(大山代表)。サイズは住宅によって微妙に違うため、採寸して製造し硬さも要望に合わせ調整できる。

 和室畳に替えるだけでなく、洋室でも一部改装すれば使用できる。吸音性、遮音性にも優れて騒音軽減にもつながる。価格は、従来の畳より割高で、縁なしで1枚3万3000円から(縁付きは2万8000円から)。

 「足元が安定し、介助もしやすく、車いすでの移動もスムーズにできる」と利用者から感謝の声も届いているという。

 大山さん夫婦は「皆さんのお役に立つ製品になった。今後も改良を重ねていきたい」と話している。

 問い合わせは、大山畳店TEL(ファクス兼用)048・996・8469。 ▽ホームページ=https://www.reform-tatami.com/
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